イングリッシュコッカースパニエルの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

イングリッシュコッカースパニエルの基本情報

イングリッシュコッカースパニエルは、しつけのしやすさや親しみやすさ、体の丈夫さなど、全体的にバランスがとれており、犬を飼うのが初めての方にもおすすめの犬種です。

見た目は愛らしい印象ですが、意外にも筋肉質は体つきをしており、活発な性格です。

また、毛色の種類が非常に多く、独特の斑模様があるのもイングリッシュコッカースパニエルならではの特徴のひとつです。

イングリッシュコッカースパニエルの歴史

イングリッシュコッカースパニエルは、どのような歴史があるのでしょうか。

鳥猟犬として用いられていた

イングリッシュコッカースパニエルはその名の通り、イギリス原産の犬種です。

スパニエル系の中でも、陸地での猟をしていたランド・スパニエルの子孫から作られたと言われています。

イングリッシュコッカースパニエルは、17世紀頃からコッカー(ヤマギシ)という鳥を狩るための鳥猟犬として役割を果たしていました。

サイズ別に犬種を分けたことにより誕生した

しかし当時はまだ、イングリッシュコッカースパニエルとして確立されておらず、ランド・スパニエルの一種として扱われていました。

猟は体の大きさで役割が分かれていたのですが、やがてサイズ別に種類を区別しようということになり、1892年イングリッシュコッカースパニエルがひとつの犬種として確立されました。

名前の由来は、イギリスのコッカー猟をするスパニエル系の犬ということで、イングリッシュコッカースパニエルと名付けられたそうです。

イングリッシュコッカースパニエルの身体的特徴

イングリッシュコッカースパニエルの体の大きさや被毛、毛色の種類などについてみていきましょう。

イングリッシュコッカースパニエルの体の大きさ

イングリッシュコッカースパニエルは中型犬に属し、体高38~41cm、体重12.5~14.5kgほどが理想とされています。

イングリッシュコッカースパニエルの被毛

イングリッシュコッカースパニエルの被毛は、絹のように滑らかで艶やかな毛並みをしています。

上毛と下毛が生えているダブルコートと呼ばれる二重構造になっており、春と秋には、体温調節の役割をする下毛が気温の変化に伴い抜け始めていき、1カ月かけて生え変わります。

イングリッシュコッカースパニエルの毛色の種類

イングリッシュコッカースパニエルの毛色はバリエーション豊富です。

ソリッドカラーと呼ばれる色の濃淡がない単色や、2色からなる混合色のほか、地色に白い毛が細かく入ったローンと呼ばれる種類などが存在します。

ソリッドカラーは、

  • ブラック
  • レッド(赤みがかった茶色)
  • ゴールド(レッドを薄くしたような色)
  • チョコレート(その名の通り、チョコレートのような茶色)

などの種類があります。

単色であっても、胸にホワイトが入っているケースは許容されています。

また、混合色は以下のような2色で構成された毛色があります。

  • ブラック&ホワイト
  • レッド&ホワイト
  • レバー(暗めの赤褐色)&ホワイト
  • オレンジ(オレンジがかった茶色)&ホワイト

ローンの毛色の種類は、

  • ブルーローン(青みがかったグレーが入っている毛色)
  • ブルーローン&タン(ブルーローンにタン(黄褐色)が目の上に入り、眉毛のようになっている毛色)
  • オレンジローン
  • レバーローン
  • チョコレートローン

などが存在し、イングリッシュコッカースパニエルの中では、ブルーローンが最も多いと言われています。

ローンの毛色パターンは、斑模様になっているのが最大の特徴です。

イングリッシュコッカースパニエルの性格・気質

イングリッシュコッカースパニエルは明るく活発な性格で、体を動かすことが大好きです。

そのため、散歩以外にドッグランに連れて行ったり、アジリティー(トンネルやハードルなどの障害物)で遊ばせたりすると喜ぶでしょう。

さらに、もともと社交的な性格でもあるので、小さなお子さんがいる家庭でも安心して飼えるほか、多頭飼いにも向いています。

また、頭もよく、教えたことは積極的に覚えていかれるので、全体的にみるとしつけがしやすい性格です。

イングリッシュコッカースパニエルの飼い方・しつけ

イングリッシュコッカースパニエルが安心して暮らしていけるように、飼い方のポイントやしつけで気をつける点をまとめてみました。

イングリッシュコッカースパニエルの散歩の時間と頻度

もともと鳥猟犬として用いられていただけのことはあって、活発で体力があるので毎日の散歩は欠かせません。

朝・夕各30分は散歩に連れて行くようにしましょう。

また、雨の日でも犬が嫌がらなければ、犬用のレインコートを着せて散歩することも可能です。

イングリッシュコッカースパニエルに適した室内環境

イングリッシュコッカースパニエルは、足の関節のトラブルを起こしやすい犬種なため、なるべく足に負担がかからないように、室内環境を整える必要があります。

とくに部屋がフローリングの場合は滑りやすく、ケガをする恐れがあるので、カーペットを敷くなどしたほうがよいでしょう。

また、段差がある場所も注意が必要です。

階段に立ち入らないように柵をつけたり、高さが低めのソファーにしたりするなどして、足への負担を軽減するように配慮しましょう。

イングリッシュコッカースパニエルのしつけ① 飼い主がリーダーシップを取る

賢い性格がゆえに、飼い主が甘やかしてしまうと、「なんでも要求が叶う」というのがわかってしまい、わがままな性格になってしまうことがあります。

しつけの際は、やってはいけないことをしたらその都度教えるようにして、常に飼い主がリーダーシップを取り、しつけを行いましょう。

イングリッシュコッカースパニエルのしつけ② たくさん褒める

しつけを成功させるコツはいくつかありますが、その中でも重要なのが、指示したことができたら、その場でとにかく褒めることです。

とくにイングリッシュコッカースパニエルは、従順な性格なので、褒めてあげることで飼い主を慕う気持ちが強くなり、言うことを聞けるようになっていきます。

しつけは楽しい成功体験を繰り返すことで、それが習慣化されていきます。

犬のモチベーションを高めるためにも、常に褒めるように心がけましょう。

イングリッシュコッカースパニエルの食事

イングリッシュコッカースパニエルは、食用旺盛で太りやすい体質です。

肥満にならないように、食事管理をしっかりと行いましょう。

えさ代や保存の利便性を考えると、総合栄養食のドライフードを毎日の食事として与えるのが一般的です。

しかし1日の必要給与量を与えても物足りないようなときは、ウェットフードを与えてみるとよいでしょう。

というのも、ウェットフードは水分量が多いため、ドライフードに含まれている栄養量を摂取するには、ドライフードよりも、より多くの量を食べる必要があるからです。

つまり、栄養量は同じでも、1食あたりに食べる量が増えるので、満腹感が得られやすくなります。

ドライフードとウェットフードを上手に活用して、食事管理をしていきましょう。

イングリッシュコッカースパニエルのお手入れ

定期的にお手入れをすることで、病気を予防することができます。
必要に応じて以下のお手入れをするようにしましょう。

イングリッシュコッカースパニエルのお手入れ① 耳掃除

イングリッシュコッカースパニエルの耳は垂れているため、通気性がよくありません。

耳の中が蒸れると細菌が繁殖してしまうので、週1回は耳掃除を行い清潔に保ちましょう。

耳掃除は自宅で簡単にできます。
手順は、

  • コットンにイヤークリーナーをしみ込ませ、耳たぶの内側の汚れを拭き取る。
  • イヤークリーナーを耳から溢れないギリギリまで入れる。
  • 耳の付け根をマッサージするように揉む。
  • 耳の中のイヤークリーナーをコットンで拭き取る、もしくは犬に頭を振ってもらい、イヤークリーナーを耳の外に出す。

といった流れです。

耳を揉んだあとに手を離すと、耳の中の違和感のせいで頭を振ったりします。

イヤークリーナーが飛び散っても大丈夫なように、耳掃除はお風呂場でやったほうがよいでしょう。

イングリッシュコッカースパニエルのお手入れ② ブラッシング

毛が長いイングリッシュコッカースパニエルは、毎日のブラッシングが必要です。

とくに内股や脇の下は毛が絡まりやすいので、毛玉ができないように気をつけましょう。

長毛種の場合、ブラッシングはスリッカーブラシが向いています。

毛をかき分けて根本からブラシをあて、抜け毛を取り除いていきましょう。

仕上げにピンブラシやコームで整えれば、毛が絡まっていないか確認できます。

もし毛玉ができてしまったときは、無理に取ろうとすると皮膚を傷つけてしまうことがあるので、トリミングサロンにお願いすることをおすすめします。

イングリッシュコッカースパニエルのお手入れ③ トリミング

2カ月に1回ぐらいのペースでトリミングも行うようにしましょう。

被毛が伸びたままになっていると毛が絡まりやすく、ブラッシングの手間が大変になってしまいます。

また、被毛が地面について汚れてしまい、皮膚トラブルを引き起こしてしまう可能性もあります。

健康維持のほか、イングリッシュコッカースパニエルならではの美しさを保つためにも、トリミングは必須です。

イングリッシュコッカースパニエルのお手入れ④ 肛門腺絞り

肛門腺に分泌液がたまると、炎症を引き起こしてしまうことがあります。

そのため肛門腺を指でつまんで分泌液を出す「肛門腺絞り」と呼ばれるお手入れが必要になります。

肛門腺絞りは自宅で行うことも可能ですが、肛門周辺はデリケートな部分なので、まずはトリミングサロンや獣医師にやってもらい、そのときにやり方を教えてもらうのがよいでしょう。

イングリッシュコッカースパニエルのお手入れ⑤ 爪切り

爪が伸びていると、肉球を傷つけてしまったり、走っている最中にどこかに引っかかってケガをしたりする恐れがあります。

とくにイングリッシュコッカースパニエルは活発で、遊び好きなので注意が必要です。

爪切りは頻繁に行う必要はないですが、月1回はカットするようにしましょう。

爪には神経と血管が通っているので、慣れないうちは少しずつカットして、どれくらいまで切ってもよいのか覚えていきましょう。

カットしたとき、爪の断面が乾燥していれば、もう少しカットしても大丈夫です。

しかし湿り気が感じるようであれば、それ以上カットすると傷つけてしまうので、そこでやめるようにしましょう。

イングリッシュコッカースパニエルの注意する病気

イングリッシュコッカースパニエルがなりやすい病気を知っておけば、健康維持に役立てることができます。

ぜひ知識を持っておきましょう。

イングリッシュコッカースパニエルは白内障になりやすい

白内障とは、焦点を調節する役割をしている眼の水晶体が白く濁ってしまう病気です。

主な症状は視力の低下で、症状が進行するほど白濁が進み、最後には失明してしまいます。

初期の段階であれば点眼薬による内科的治療で、進行を遅らせることは可能ですが、根本的な治療は手術が必要です。

白内障の原因は解明されていませんが、糖尿病による代謝の変化なども関係しているのではないか、と言われています。

イングリッシュコッカースパニエルは肥満になりやすい体質なので、気をつけましょう。

もし、以前に比べて目が白っぽくなっていたり、歩いているときにぶつかりやすくなったりしていたら、動物病院で診察を受けるようにしましょう。

イングリッシュコッカースパニエルは股関節形成不全にも注意

股関節形成不全は後ろ足の股関節が緩く、不安定になってしまうことで、炎症を引き起こしてしまう病気です。

原因は遺伝による場合もありますが、肥満により、股関節に負担がかかり、発症してしまうこともあります。

初期の段階であれば、鎮痛剤や抗炎症剤などによって、症状を緩和させますが、症状が重くなると手術が必要です。

症状の段階にもよりますが、股関節形成不全になると、後ろ足をうまく動かせず、腰を振るように歩いたり、お座りの姿勢ができなかったりします。

いつもと様子が違うときは、早めに診察を受けるようにしましょう。

イングリッシュコッカースパニエルのさいごに

活発で社交的なイングリッシュコッカースパニエルは、どんな方にもおすすめの犬種です。

また、飼い主に従順なため生涯にわたり、よきパートナーとなってくれることでしょう。

バリエーション豊富な毛色の中から、好みのイングリッシュコッカースパニエルに出会えるといいですね。