ボルゾイの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

ボルゾイと言えば、細くて美しいスタイルで「優雅」という言葉がぴったりの犬種です。 聞いたことがある、見たことがあるという方は多いかもしれませんが、あまり一般的な犬種ではないので、性格や飼い方までご存知の方は少ないのではないでしょうか。 今回はボルゾイについてまとめてみました。

ボルゾイの基本情報

ボルゾイは、ロシア原産の大型犬です。
優れた視覚と時速50kmもの足の速さを活かして視覚ハウンドとして主にオオカミ猟で活躍してきました。
その足の速さからロシア語で「俊敏」を意味する「ボルゾイ」と現在では呼ばれていますが、以前は「ロシアン・ウルフハウンド(ロシアのオオカミ猟犬)」と呼ばれていました。

ボルゾイの歴史

ボルゾイの歴史
 ~ルーツ~

ボルゾイは、オオカミから人を守るために13世紀ごろにロシア各地で獣猟として活躍していた地犬に、熊狩りのベアハウンドや牧羊犬のロシアンシープドッグなどを掛け合わされた犬だと考えられています。

15~16世紀ごろ、ロシア貴族の間でオオカミ狩りが流行しました。
狩りのスタイルは、2~3頭1組となりオオカミを追いかけて、殺すのを目的とするのでなく捕まえることを目的とされていました。オオカミよりも速く走ることができて、捕まえて脚で押さえつけて離さないという狩猟能力を持っていたボルゾイは、公爵や貴族の間で人気が出ることになります。

日本では、1992年にアメリカから「ベルサリウス」というオスのボルゾイが来日したのをきっかけに日本でも愛好家が増えたと言われています。

ボルゾイの歴史
 ~絶滅の危機を乗り越えた犬~

1917年、ロシア革命時に貴族社会が崩壊し、貴族と共にボルゾイも追放や処分されることになりました。
ロシアからほとんどのボルゾイがいなくなった時期です。
しかし、すでにロシアからイギリスやアメリカの上流階級に贈られていたため、絶滅を免れることができました。

現在では、美しく優雅な見た目から人気があり世界中のドッグショーに多く出陳されています。
他にも、走りが得意なことからドッグレースで使われるなど、その優れた能力を活かして活躍している犬種です。

ボルゾイの特徴

  • 優雅でスタイリッシュな外見をした大型犬
  • 体は細くても丈夫な骨格と筋肉を持つ
  • トップクラスの足の速さを持つ
  • 毛色はホワイト系が人気

ボルゾイの特徴
~大きさや身体的特徴~

ボルゾイは、体高66cm~85cm体重25kg~47kgの大型犬~超大型犬です。
体高や体長は超大型犬に並ぶ大きさですが、体重はラブラドールなどより少し重い程度です。
細い流線型の体型をしていますが、しっかりとした骨格や筋肉を持ち、時速50kmの速さで走ることができます。その走行性能は馬よりも優れていると言われています。
垂れ耳で、頭部は細長く口吻に向かって細くなったV字型をしていますが、強いあごの力を持っています。
暗色のアーモンド形をした目は、かなり遠くのものまで見える優れた視力を持っています。

ボルゾイの特徴
~被毛と毛色~

ボルゾイはロシア原産の犬種のため、寒さから身を守れるよう密生したアンダーコートと、ゆるやかにウェーブがかった細い毛質のオーバーコートの二重構造をしているダブルコートの犬種です。オーバーコートはシルキー状で柔らかい触り心地です。
毛色には、ホワイト、ブラックの単色の他にも、ホワイトとレモン、シルバー、ゴールド、セーブルなどの組み合わせやトライカラーなどがあります。
日本ではホワイト系のボルゾイに人気の高い傾向があるようです。

ボルゾイの性格・気質

  • 穏やかで優しい犬種
  • マイペースな一面も
  • 独立心が強く状況判断能力が高い
  • ネコなどの小動物との相性はNG

ボルゾイの性格・気質
~穏やかで優しい犬~

ボルゾイは、見ため通りの優雅で落ち着いた性格を持っています。
飼い主にそっと寄り添って静かに過ごすことが多いですが、時には甘えん坊モードになったり、ひょうきんな一面を見せたりとマイペースな性格をしています。
見知らぬ人には距離を置く繊細な面もありますが、警戒心や攻撃性を出すタイプではないので基本的には誰とでも上手に接することができます。 視覚ハウンドの中では最も友好的な性格を持った犬種です。

ボルゾイの性格・気質
~猟犬らしい一面も~

オオカミ狩りの際には、獲物を追いながら主人がいない場所でも自分で状況判断をして行動していたため、思考力が高く独立心の強い性格を持っています。 人に対しては温厚な犬種ではありますが、好奇心が強く小動物や他の犬に対して猟欲を見せることもあるため、散歩中に猫や他の犬に遭遇すると狩猟本能にスイッチが入って追いかけたがることもあるようです。

ボルゾイの飼い方・しつけ

ボルゾイの飼い方①
~屋外よりも室内飼いがおすすめ~

ロシア原産の犬種ということもあり寒さには強い犬種ですが、暑さには弱いため温度管理に注意してあげる必要があります。
屋外で飼育することも可能ですが、基本的には室内で飼育されることをおすすめします。
室温は23~25℃と低めの温度にしてあげましょう。

また、夏の暑い時期の散歩は、日差しが強い時間帯は避けるようにする、時間を短めにするなどして体調の管理にも気を付けてあげましょう。

屋外で飼育される場合でも、気温の高い季節や時間帯には室内に入れてあげると良いでしょう。

ボルゾイの飼い方②
~餌の与え方~

ボルゾイは大型犬ではありますが、食が細くて食に関してデリケートな面を持った犬種です。
出来るだけ消化の良いナチュラルフードを1日2~3回に分けて与えましょう。

また、大型犬にかかりやすい胃捻転という病気のリスクもあるため、食事の食べ過ぎや飲みすぎ、早食い、食後すぐの運動などはさせないよう気を付けましょう。
子犬の頃は健康でも、成犬や老犬になるにつれて注意がより必要となります。

ボルゾイの飼い方③
 ~運動について~

ボルゾイは狩猟犬だったこともあり、かなりの運動量が必要です。
特に、室内飼いの場合には運動不足になりやすいため、運動量には注意してあげましょう。
また、散歩中に小動物などに遭遇するととっさに追いかけてしまう事もあるため、リードはしっかりと持ち、いざという時でも制御できるようにしておきましょう。
散歩は、1日2回、各1時間以上を目安に散歩させてあげましょう。

この時間はあくまでも目安で、ボルゾイの散歩は、時間よりも距離を長く確保するようにした方が良いでしょう。早歩きや小走りなども取り入れた散歩が理想的です。
時には、ドッグランなどで自由に走らせてあげたり遊ぶことのできる時間も確保してあげましょう。
偽の獲物を犬に追いかけて捕まえさせる競技「ルアーコーシング」などのドッグスポーツに参加してみるのもおすすめです。

ボルゾイのしつけ①
~しつけは安易ではない。だからこそ子犬のうちからしっかりと!!~

ボルゾイは狩りの際には自身で状況を判断して行動していたこともあり、自分の納得いくことでなければ飼い主の指示でも従わないことがあります。
ボルゾイのしつけは決して安易ではありません。
それでも、大型犬で猟犬でもあるボルゾイのしつけは、飼い主家族だけのためでなく周囲の為にも欠かせないものです。
子犬を迎えたその日から、信頼関係と主従関係を築きながら、根気強く繰り返ししつけていきましょう。
また、社会性を身に付けさせることも意識して行いましょう。

ボルゾイのしつけ②
~叱らないしつけ~

ボルゾイは感受性が強い面を持っています。
叱られることでストレスとなり、しつけがうまくいかなくなることが多いようです。
マイペースなボルゾイのしつけにイライラすることもあるかもしれませんが、ぐっと我慢して叱らないように気を付けなければなりません。
成功例を増やして、褒めて伸ばすしつけを行っていきましょう。

ボルゾイのお手入れ

ボルゾイのお手入れ
 ~抜け毛対策~

ロシアの厳寒に耐えられるほどの毛量に覆われているボルゾイは、抜け毛が多く、さらに細く柔らかい毛質は毛玉ができやすくゴミやダニ・ノミなども絡めやすい毛質をしています。
そんなボルゾイの被毛は、日々のお手入れが欠かせません。
抜け毛をそのままにしておくと、毛玉や皮膚トラブルの原因にもなります。
部屋に抜け落ちた抜け毛もこまめに掃除して衛生的な環境と整えてあげましょう。

ボルゾイのお手入れ ~抜け毛対策~ ◆ブラッシング

抜け毛対策の基本はブラッシングです。
できるだけ毎日ブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげましょう。
ブラッシングは、抜け毛対策としてだけでなく皮膚のマッサージやスキンシップの役割も果たしてくれます。

ブラッシング方法は、まずスリッカーブラシを使って毛玉や抜け毛を取り除きます。その後でコームを使って丁寧に毛並みを整えてあげましょう。

ボルゾイのお手入れ ~抜け毛対策~ ◆シャンプー

シャンプーは、体の汚れだけでなく抜け毛も取り除くことができるため、抜け毛対策に有効です。
月1回を目安に行いましょう。
シャンプーの頻度は、少なすぎても多すぎても逆効果になってしまうため気を付けましょう。
シャンプーのあとには、ドライヤーを使用してしっかりと乾かしてあげましょう。

ボルゾイのお手入れ ~抜け毛対策~ ①◆犬服を着せる

外出先などで犬服を着せることで、抜けた毛が飛び散るのを防ぐことができます。

ボルゾイのお手入れ②
 ~トリミング~

本来ボルゾイは、トリミングが必要ない犬種ですが、長毛種のため肛門周りや足裏などの部分的カットに加えて、ボルゾイの特徴である長い顔やスタイルをすっきり見せることを目的に顔周りの毛や足回り、お腹などをカットすることがあります。
トリミングサロンにお願いするとなると、1回1万円以上かかるでしょう。
ご自宅の場所が許すのであれば、ご自分でされるとボルゾイとのコミュニケーションにもなって良いかもしれませんね。

ボルゾイの注意する病気

ボルゾイの注意する病気①
 ~胃捻転~

大型犬に発症しやすい、胃がねじれてしまう病気です。
胃がねじれると周囲の血管や消化機能に影響を与え、胃の中でガスを発生させながら胃が膨らみ周囲の臓器まで圧迫します。ショックを起こすことによって最悪の場合死に至ります。
原因は詳しく分かっていませんが、加齢や、早食い早飲み、食後すぐの運動などによって発症しやすくなると言われており、発症は食後数時間経ってから、夜中~明け方に多い傾向があるようです。
腹部が膨らんで見える、嘔吐やゲップ、吐こうとするが吐けない、水を大量に飲む、食欲不振などの症状が見られます。
症状が現れたら、例え夜間であってもすぐに動物病院に連れて行きましょう。

ボルゾイを飼う前には、夜間対応の動物病院を調べておくことをおすすめします。

ボルゾイの注意する病気②
 ~骨肉腫~

骨肉腫とは、骨にできる悪性腫瘍です。発症すると激しい痛みを伴い、肺などに転移してしまうと呼吸困難などが生じ、最悪の場合死に至る病気です。
脚を引きずる、痛がるなどの症状が見られるようになります。
治療法は、骨肉腫は転移しやすいため外科手術で足を切除し、抗がん剤の投与を続けていくことになります。
予防はできない病気ですが、日ごろからよく観察し早期発見に努めましょう。

ボルゾイの子犬の価格

ボルゾイの子犬の販売価格は、だいたい15~20万円です。
ただし、ショータイプなどのボルゾイの子犬であれば50万円を超えることもあるようです。

ボルゾイの子犬をペットショップで見かけることはほとんど無いため、ブリーダーで探されることをおすすめします。
それでもブリーダーの数も多くはないため、子犬が産まれたら見学できるよう予めコンタクトしておくことをおすすめします。

ボルゾイについて さいごに

穏やかで優しい性格を持ったボルゾイではありますが、繊細で気ままな性格が強く初心者が飼うには難しいと言われています。
それでも、ボルゾイを飼うと自分だけに見せてくれる甘える姿やひょうきんな姿にメロメロになることでしょう。