ボクサーの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

ボクサーという犬種をご存知の人は多いのではないでしょうか。 筋肉質でバランスの取れた体としわの寄った表情からは、強さと優しさが感じ取れる魅力的な犬種です。 今回は、ボクサーの性格や特徴、飼い方についてご紹介します。

ボクサーの基本情報

ボクサーはドイツが原産の犬種です。
狩猟犬として生まれ、闘犬や軍用犬として活躍し、現在でも護衛犬や警察犬として活躍している犬種です。
ボクサーには、2つの種類があり原産国であるドイツタイプとアメリカタイプがあります。

ボクサーの歴史

ボクサーの歴史
~ルーツ~

ボクサーは、あらゆる犬種の中でも比較的新しい犬種です。
祖先犬は「ブレンバイサー」と呼ばれる猟犬で、獲物を追ったり回収したりするような狩りのスタイルではなく、獲物に噛みついて猟師が来るまで捕まえておくという独特な狩りスタイルを行っていました。
そのため、獲物に立ち向かう勇敢さ、大きく強靭なアゴの力とスタミナ、噛みついたままでも呼吸ができるような犬種にするため、繁殖家でなく猟師たちの手でマスティフやブルドッグなどを交配して改良されていきました。
当時流行していた闘犬「牛いじめ(ブル・バイティング)」にも用いられており、より強い犬を求めて更なる改良が進められていきましたが、1835年に闘犬が法律で禁止され、同時に畜産業が発達したことによって、活躍の場は猟犬から家畜の護衛犬に変わっていきます。

1895年になると、それまで「ブレンバイサー」と呼ばれていた犬には様々なタイプが存在していたため、ボクサーの原型となるスタンダードが生み出されることになりました。
そして1905年にドイツで公式犬種としてボクサーが登録されました。

ボクサーの歴史
~アメリカタイプの誕生~

ドイツで公式犬種として登録される頃より前に、ボクサーはアメリカの愛好家たちによってアメリカに渡り繁殖されることになり、アメリカタイプのボクサーの誕生に繋がります。
アメリカで洗練されていき、第二次世界大戦時には軍用犬として活躍していました。
軍人のペットとして家庭に入ることになり、終戦後にはボクサーの人気は国中に広まることになります。
そしてボクサーはアメリカで人気犬種を代表する犬種となりました。

日本ではアメリカタイプのボクサーが多く、国内の繁殖頭数の8割がアメリカタイプです。

ボクサーの歴史
~名前の由来~

ボクサーの名前の由来は定かではありません。
一般的には、肢で立ち上がり互いに前肢を使ってなぐり合うような戦い方をすることから名付けられたことや、横から見た体形が四角張っていて箱(ボックス)型に見えることから名づけられたとする説が最も知られています。

ボクサーの特徴

  • ドイツタイプとアメリカタイプの2種類がある
  • 引き締まった体が特徴的な大きめの中型犬
  • 下あごが出たアンダーショット
  • 毛色はフォーンまたはブリンドルが一般的

ボクサーの特徴
~2種類のタイプ~

ボクサーにはドイツタイプとアメリカタイプの2種類がありますが、いずれも体高53~63cm、体重25~32kgの大きめの中型犬です。
無駄のない引き締まった体で、胸を張って力強く歩く様は強さと品格を感じます。
しわの寄った大きな頭部と丸みのあるマズル、「アンダーショット」と呼ばれる下側のあごが出る独特のかみ合わせをしています。

◆ドイツタイプとアメリカタイプの違い

  • ドイツタイプ:アメリカタイプよりも頑健でがっちりとした体型をしています。動物愛護の観点から断耳や断尾はされていません。
  • アメリカタイプ:全体的にスマートでスタイリッシュだが、重心はしっかりとしています。断耳や断尾されていることが多いです。

ボクサーの特徴
~毛質や毛色。抜け毛は少ない?~

ボクサーは短毛で艶やかな毛質をしたシングルコートの犬種です。
全く抜け毛がないというわけではありませんが、比較的抜け毛が少ないと言われています。

毛色はフォーンとブリンドルが一般的ですが、ホワイトもあります。
フォーンは薄いフォーンから濃いディアー・レッド(鹿毛色)まで色合いは様々あり、ブリンドルにおいても金色がかった黄色から濃い赤褐色まで様々あります。
いずれもブラックマスクと呼ばれる顔に大きな黒が入ることが必須とされていて、足先や下腹のホワイトは許容されています。

ボクサー,犬,大型犬

ボクサーの性格・気質

  • 好奇心旺盛で活発
  • 基本的には平穏
  • 強い警戒心
  • 飼い主に忠実で献身的

ボクサーの性格・気質
~遊び好きな快活な性格~

ボクサーは活発で明るい面も持っていますが、普段は落ち着いた性格をしています。
飼い主とその家族に対してはとても愛情深く、甘えん坊な面を見せてくれるでしょう。
遊びの時には快活で陽気、体力もあるためアクティブに過ごすご家庭には最適なパートナーとなってくれるでしょう。

ボクサーの性格・気質
~凶暴な犬種?~

ボクサーは、見知らぬ人や他の犬に対しては強い警戒心を見せます。
元々は闘犬だった歴史もあるので、恐れ知らずの自信満々な性格をしています。 防衛本能も優れているため番犬に向いているでしょう。
強そうな見た目から凶暴な犬だと思われがちですが、攻撃性はそれほど高くありません。
信頼を置いた飼い主には服従心が強く聡明なので、しつけを行うことで家庭犬として最良のパートナーになってくれるでしょう。

ボクサーの飼い方・しつけ

ボクサーの飼い方①
~飼育するのに最適な環境は?~

ボクサーを飼育するには、ボクサーの体質や性質を考慮した環境を整えてあげなければなりません。
ボクサーは寒い地域で生まれた犬種ではありますが、被毛が短く寒さにやや弱い犬種です。
一方で、鼻の潰れた短吻種のため体内の熱を放出することが苦手なので、暑さにも十分注意する必要があります。
そのため、温度管理のされた室内で飼育することをおすすめします。
体臭の少ない犬種でもあるので、室内でも飼いやすいです。
それでも、室内だけでは運動不足になることもあるため、庭などの遊ぶスペースと自由に行ったり来たりできる環境が理想的です。

ボクサーの飼い方②
~必要な運動量はどれくらい?~

中型犬ではありますが、運動が大好きな犬種でもあるため十分な運動量が必要です。
1日2回、各1時間ほどの散歩をしてあげましょう。
ボクサーには、ただ歩いて散歩するだけでは物足りなく感じるでしょう。
早足や思い切り走ったり、ボール遊びや頭を使うゲームなどを取り入れることで満足感を満たしてあげられるでしょう。ランニング相手としても最適です。

ボクサーのしつけ①
~しつけはしやすい?~

ボクサーは物覚えも良く、賢い犬種なのでしつけやすい犬種と言われています。
ただ信頼関係が築けていない場合や甘やかし過ぎ、社会化不足によって攻撃的な面を見せることもあります。
ボクサーはしつけによって性格が大きく左右されるのです。
しつけでは、褒める時と叱る時のメリハリを持つことも大切ですが、繊細な一面も持っているためできる限り褒めて伸ばすしつけを行っていきましょう。
また運動不足になると問題行動を起こしやすいこともあるため、指示を与えて遊びながらしつける方法も有効的です。
社会性を身に付けさせるためには、子犬のうちからたくさんの人や他の犬、外界の刺激に慣れさせておきましょう。

ボクサーのしつけ②
~噛み癖は放置しないこと~

ボクサーは噛むことに特化した犬種です。子犬のころの甘噛みは軽く痛みを感じる程度でも成犬になるとケガをするほどのアゴの力を持つ犬種です。
そのため子犬とは言っても、噛み癖に注意して接していかなければなりません。

  • おもちゃなど噛んでも良い物を与え、噛まれて困る物は片づけておくこと
  • 遊びの最中に噛まれたら、「痛い」「ダメ」の一言だけ言い放ち遊びを中断して無視をすること

ボクサーのお手入れ

ボクサーのお手入れ①
~ブラッシング&シャンプー~

ボクサーは抜け毛が少なく、お手入れはとても簡単だと言えます。
それでも中型犬でお手入れを嫌がるようになると手が付けられなくなるでしょう。
子犬のうちからお手入れに慣れさせておきましょう。

◆ブラッシング

週1~2回を目安にブラッシングしてあげましょう。
ラバーブラシで抜け毛を取り除き、獣毛ブラシを使って毛並みを整えてあげると良いでしょう。
時間をかけて丁寧にブラッシングすることで、血行促進を促すマッサージ効果も期待できます。

◆シャンプー

トリミングは必要ない犬種で、体臭も少ない犬種のため過度なシャンプーは必要ありません。
汚れが気になる時には、硬く絞った濡れタオルで体を拭いてあげる程度で大丈夫です。
それに加えて、1~2カ月に1回の頻度で体全体をシャンプーしてあげると良いでしょう。

ボクサーのお手入れ②
~歯磨き~

犬も歯磨きをしないと歯垢や歯石が溜まり歯周病になるリスクがあります。
歯周病を放置してしまうと臓器にダメージを与えることもあるため、日ごろからの口腔ケアが大切です。
犬は口を触られるのを嫌がることが多いので、子犬のうちから慣れさせておきましょう。
できれば毎日、少なくても2~3日に1回は歯磨きしてあげましょう。

ボクサーの注意する病気

ボクサーの注意する病気①
~拡張型心筋症~

別名「ボクサー心筋症」とも呼ばれるほど遺伝的に好発しやすい病気で、心臓を構成している筋肉、心筋が正常に働かなくなることです。
高齢になるほど発症しやすくなり好発年齢は8.5歳と言われています。
失神や呼吸困難、食欲不振、咳などの症状が見られ、一度発症すると根治することは難しく投薬治療での対処療法がメインとなります。
予防することができないため、定期的な健康診断と日頃から異常がないかをチェックして異常が見られたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。

ボクサーの注意する病気②
~クッシング症候群~

クッシング症候群とは、腎臓の近くにある小さな副腎で作られる副腎皮質ホルモンが過剰分泌することによって引き起こされる症状のことで「副腎皮質機能亢進症」とも呼ばれています。
筋肉が減る、脱毛や皮膚の石灰化、多飲多尿、お腹が膨れる、毛艶が悪くなるなどの症状が見られます。
治療をしないままにしておくと死に至る病気ですが、投薬治療によって病気とうまく付き合っていくこともできます。
早期発見早期治療が大切なので、異常にすぐ気付くことができるよう日頃から体調のチェックをしておきましょう。

ボクサーの注意する病気③
~股関節形成不全~

股関節形成不全は先天的な病気で、股の関節が異常に変形している状態のことです。
成長期の急激な体重の増加と活発に動くことで骨と筋肉のバランスが崩れ、生後6カ月頃から徐々に異常が見られるようになり、不自然な歩き方をする症状が見られます。
軽症であれば安静に過ごすことで関節が正常に成長するのを待ちますが、重症の場合には外科手術が必要となります。
親犬に股関節の異常が見られないかを確認することも大切ですが、子犬の頃から食事と運動のバランスをしっかり管理して、異常にすぐ気付けるよう日々観察していきましょう。

ボクサーの子犬の価格と寿命について

ボクサーの子犬の価格

ボクサーの子犬の価格は、10~15万円前後です。
毛色や顔のしわの寄り方や斑によって値段が大きく変わってきます。
ドッグショータイプであれば30万円を超えることもあります。
ペットショップで見かけることはあまりない犬種な上、飼育方法やしつけ方法を熟知されているブリーダーから迎え入れることをおすすめします。

ボクサーの平均寿命

ボクサーの平均寿命はだいたい10~12歳と言われています。
ブルドッグなどの同じような犬種の中では、寿命が長い方になります。
平均寿命はあくまでも目安であって、犬の寿命は人同様、元からの体質の他に住環境や食事、病気の予防などの健康管理によって大きく左右されます。
ボクサーに健康で長生きしてもらうためには、ボクサーが快適に過ごせる住環境を整えること、良質な食事、適度な運動、病気の予防に努めて健康管理をしてあげましょう。

ボクサーのさいごに

強い犬種でもあるのでしつけを怠ると手に負えられないこともありますが、基本的には家族に愛情深く従順で、訓練性能の高い犬種なので家庭犬としてとても優秀な犬種ですよ。