アフガンハウンドの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介!

アフガンハウンドは街を歩くとみんなが立ち止まり振り返るほど美しい容姿をしています。全身を流れる艶やかな長い被毛と、穏やかでノーブルな気品のある顔立ちが優雅さ感じさせます。大型犬であることも加えて、なかなか初心者には手が出せないアフガンハウンド。愛犬家ならいつかは飼ってみたいと思わせるアフガンハウンドの基本情報や歴史、特徴や性格、飼い方からしつけまで、アフガンハウンドのすべてをご紹介します。

アフガンハウンドの基本情報

  • 原産地:アフガニスタン(大型犬)

  • 用途:サイトハウンド(優れた視力を使って獲物を追いかける獣猟犬)

  • 体高:オス69cm メス64cm

  • 体重:オス27kg メス23kg

  • 毛色:あらゆる毛色が認められている。

アフガンハウンドは優れた視力と速い足を持っており、飼い主の馬より早く獲物に追いつくことがあったため、指示を待たず自分の判断で獲物を捉えることができる有能な狩猟犬です。

そのため今でも独立心が強くしつけの難しい犬種だといわれています。

アフガンハウンドとボルゾイってどう違うの?

アフガンハウンドとボルゾイは一見するとよく似ていますが全く違う犬種です。

アフガンハウンドの原産国はアフガニスタンですが、ボルゾイの原産国はロシアです。

共に視力がよく足が速いのでサイトハウンド(視覚狩猟犬)として活躍していました。

ボルゾイはアフガンハウンドよりやや大きく、アフガンハウンドのように長毛ではありませんが、顔立ちや立ち姿はよく似ています。

よく似た容姿とは違って性格は正反対なところがあり、アフガンハウンドは独立心が強くマイペースですが、ボルゾイは人懐っこく甘えん坊です。

アフガンハウンドの歴史

アフガンハウンドはどこでどんな生活をしていたのでしょうか。

アフガンハウンドのあの美しい長毛はどうして生まれたのでしょうか。

あまり知られていないアフガンハウンドの歴史をみてみましょう。

アフガンハウンドは世界最古の犬!

アフガンハウンドは全ての犬の中で最も古い歴史を持つ犬種で、その起源は紀元前4000年~5000年だともいわれています。

古代エジプトの聖モーゼ山の麓に生息し、ノアの方舟に乗せられたのがこのアフガンハウンドだという言い伝えもあります。

紀元前3000~4000年頃のピラミッドや王侯貴族の墓や土石などの遺物からもアフガンハウンドと思われる犬の存在が確認されています。

その頃からアフガニスタンの山岳地帯や砂漠で猟犬として活躍していました。

厳しい地勢に対応して手足の裏は強く大きく発達しました。

一日のうちで朝晩の温度差が50°にもなる気候に順応するため、通気性と保温性を兼ね備えたあの独特な被毛が発達してきたと考えられています。

猟犬から優雅なセレブ犬に変身したアフガンハウンド!

アフガンハウンドは、人や動物の出入りの少ない山岳地帯で飼われていたため、他犬種との交配もされず長い間純粋種を守り続けていました。

18世紀なって、アフガンハウンドはアングロ・アフガン戦争に勝利したイギリスによって自国に持ち込まれ、サイトハウンドとして他犬種と交配されるようになりました。

改良されることによってますます優雅になり、その威厳と気品のある姿と美しい被毛がイギリスの貴族達に寵愛されるようになります。

20世紀の始めには、イギリスのみだけではなく世界のドックショーにも出展され、世界中の富裕層に求められるセレブ犬となりました。

最古の犬・原種のアフガンハウンドは今も生きている!

イギリスに渡る前からいた原種のアフガンハウンドは、今もアフガニスタンの山岳地帯で生きています。

昔と変わらず猟犬や作業犬として生活していますが、近年は個体の減少が進み絶滅の危機を迎えているそうです。

歴史的にも貴重な古代犬の存続のためにも、ぜひこれからも純粋犬種を守り続けてもらいたいものですね。

アフガンハウンドの特徴

アフガンハウンドの被毛と毛色

アフガンハウンドの最大の特徴は、あの頭から足までの流れるように美しい長毛でしょう。

本来は寒暖差の激しい山岳地帯での暮らしに適応するために発達したものです。

被毛はつややかなシングルコートで、毛色はブラック、レッド、クリーム、銀灰、ブラックにシルバーのタンなど、さまざまな色があります。

スタンダードとされる毛色はなく、全ての色が認められています。

頭と首をしっかりと上げ長い毛を揺らして歩く姿は悠然としていて、人を振り返らせるだけの魅力があります。

アフガンハウンドは優雅なだけじゃない。脚は強くて速い!

アフガンハウンドは大型犬で本来は山岳狩猟犬であったため、長い毛に隠れていますが脚は強く、脚の裏も大きくしっかりとしています。

脚力もあり、前脚と後ろ脚を揃えて、背中を使って走る「ダブル・サスペンション・ギャロップ」と呼ばれる走り方は全身を使って走れるため、最高スピードは時速60kmにもなるといわれています。

俊敏で、動く動物を素早く捕まえる能力も持っています。

アフガンハウンドの視力がすごい!1キロ先の獲物を見つける?!

アフガンハウンドの顔は細く、目は顔の側面についています。そのため視野が広く視覚によって獲物を発見する能力に優れています。

サイトハウンドと呼ばれ、1km先の獲物でも見つけて追いかけるといわれています。

アフガンハウンドの垂れ耳は、視覚や嗅覚による狩猟能力を高めるために、耳からの情報を減らす役目をしているのだそうです。

猟犬としての高い能力を秘めながら、気品高い容姿と優雅な身のこなしが魅力的なアフガンハウンドはショードックとしても高い評価を得ています。

アフガンハウンドの性格・気質

優秀な猟犬の性質とショードックとしてのノーブルな容姿を持つアフガンハウンドとはどんな犬なのでしょうか。

飼い主としてアフガンハウンドの性格や気質を十分知っておくことは、より良い関係性を保つことにつながります。

アフガンハウンドの頭は悪くない!!

アフガンハウンドは人の指示に従わない頭の悪い犬だと言われることがありますが、決してそうではありません。

アフガンハウンドは視覚に優れ脚力もあるため、飼い主が乗った馬でも追いつけないほどのスピードで走り獲物を捕らえます。

飼い主の指示を待たず自分の判断で猟ができるため、飼い主から大変喜ばれ重用されました。

そのDNAが長い歴史を経て固定され、アフガンハウンドの個性として今も色濃く残っています。

家庭犬となっても、人に簡単には振り回されず、自分の判断で動くという性質があり、それが頑固でマイペース、服従性が低いと言われる所以です。

アフガンハウンドは気高さNO1の犬!

独立心が強く、べたべたと誰にでも甘える犬種ではありません。

どんなに厳しくしつけても、自分が納得いかないことには決して従いません。

アフガンハウンドのDNAを調べた結果、犬のDNAではなく狼のDNAにより似ていることが解っています。

アフガンハウンドは猫のように気ままな犬と良くいわれますが、狼のように気高い犬という表現のほうがぴったりなのではないでしょうか。

アフガンハウンドの飼い方・しつけ

初心者が飼うには手ごわいといわれるアフガンハウンド。

どのようなしつけや飼い方をすればいいのでしょうか。

大型犬でマイペースなアフガンハウンドには正しい飼い方やしつけの徹底は必須です。

アフガンハウンドは運動が命!

アフガンハウンドは、サイトハウンドとして長距離を走り獲物を捉えることが得意だった狩猟犬です。

俊敏で持久力もあり運動に適した身体を持っているアフガンハウンドにとって、運動を我慢することは大きなストレスになります。

アフガンハウンドは非常に多くの運動量を必要とします。毎日朝晩1~2時間の散歩と30分は全力疾走させる時間が必要です。体力のない飼い主には飼えない犬種です。

日常的に広い庭やドックランなどで走らせることができる家庭環境であれば最適です。

ドックランでは、小動物を獲物として追いかける性質を持っていますから、トラブルを避けるために大型専用ドックランを利用しましょう。

アフガンハウンドのしつけは専用トレーナーと二人三脚で!

アフガンハウンドはプライドが高く必要以上に人に媚びたりしません。

プロのトレーナーでも手を焼くといわれるほど、しつけの入りにくい犬種だといわれていますが、学習能力が低いのではありません。

飼い主の指示を待つのではなく、自分で状況判断するという性質をもっているためです。

そのため自分が納得しないことには、どんなことがあっても絶対に従いません。

大型犬の飼育経験が豊富であっても、相当に忍耐強い飼い主でなければアフガンハウンドを服従させ主従関係を築くのは至難の業です。

アフガンハウンドが子犬の頃から専用トレーナーを付け、飼い主と二人三脚でしつけることができればベストです。

最近のアフガンハウンドのブリーダーの中には家庭犬用に専門のブリーディングを行っているところも増えてきました。

アフガンハウンドの専門ブリーディングを受け、飼い主の指示にある程度は従えるようしつけられた子犬を譲り受けるのもひとつの方法です。

アフガンハウンドのお手入れ

寒い山岳地帯で生まれたアフガンハウンドは暑さにはとても弱いので、室内の温度管理がとても重要になります。

毎日を快適に過ごさせるためにはどんなお手入れをすればいいのでしょうか

アフガンハウンドのトリミングとグルーミングは経験豊かなトリマー探しが決め手!

アフガンハウンドの最大の特徴である美しい長毛を保つためには日々の被毛ケアが欠かせません。

アフガンハウンドの被毛は、絹糸のように細く柔らかいので大変絡まりやすく丁寧なブラッシング必要です。

毛が伸び揃う前は毎日、伸び揃った後でも2,3日に1度15分位ブラシングをします。

日頃のお手入れの他に、皮膚の健康と美しい毛並みを保つためには、最低でも月1回の専門トリマーによるグルーミングとトリミングが必要です。

アフガンハウンドのトリミングやグルーミングには特殊な技術と知識が必要とされています。

アフガンハウンドに詳しい経験豊富なトリミングサロンを探しておくことが大切です。

トイレや歯磨きはプロのトレーナーから学ぼう!

アフガンハウンドは、無理強いをしたり、厳しくしつけたりすると二度と傍に寄らなくなるほど拒絶します。

しつけの入りにくいアフガンハウンドのトイレや歯磨きはプロのトレーナーに相談しながら根気よく始めましょう。

アフガンハウンドの注意する病気

アウガンハウンド特有の罹りやすい病気というのは特にありませんが、他の大型犬と同様に気をつけなければならないいくつかの病気があります。

決して素人判断はせず、気になる症状が見られた場合はすぐに動物病院の診察を受けるようにしましょう。

アフガンハウンドが気をつけたい病気その①股関節形成不全

股関節が不安定になり、脚腰がふらついてきます。重症になると後肢に跛行が見られます。

通常は生後7~9ヶ月で発症しますが、成犬にも多くみられます。

アフガンハウンドが気をつけたい病気その②若年性白内障

白内障は老犬に多く見られる老化現象ですが、遺伝的に2才以下で発症するものをいいます。

水晶体が白く濁り進行すると失明の恐れがありますので、早期発見・早期治療で進行を遅らせることができます。

アフガンハウンドが気をつけたい病気その③外耳炎

垂れ耳のため汚れやすく、細菌や寄生虫、アレルギーなどから炎症をおこします。

痒みがあり、耳の中が赤くなったりします。

動物病院での耳洗浄や点耳薬の投与などで治療していきます。

アウガンハウンドこぼれ話

側を通るだけで誰もが振り返る、まさにスーパーモデルのように優雅な姿をしたアフガンハウンド。

アレクサンダー王妃がひと目会いたいとバッキンガム宮殿に連れてこさせたという逸話があるほどです。

アフガンハウンドはその気高い容姿そのままに性質もまた気位高く悠然としています。

容易には人間の指示に従わないことから低評価を受けたこともありますが、それは人間側の都合から見た評価でしかありません。

犬という生物からみれば、アフガンハウンドの自己状況判断能力はずば抜けて高いのです。

飼育が難しいといわれるドーベルマンやシェパードが上級者向けの犬種ならば、アフガンハウンドは超熟練者向きの犬種といえるでしょう。

この気高く誇り高いアフガンハウンドを唯の犬としてではなく、人と同じ目線で紳士的に扱うことができたなら、きっと最高に素晴らしい家族になってくれることでしょう。