【動物看護士が解説!】犬のワクチン接種の種類や料金、副作用について

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犬のワクチン接種の必要性

現在、日本では様々な犬の感染症があります。

感染してしまうと、軽度の症状が現れるものから、命に関わる重度な症状が現れるものまであり、とても怖いです。

飼育している犬の多くは、外に散歩へ行ったり、動物病院やトリミングサロンへ連れていったり、最近ではドッグランやドッグカフェも増えてきています。

また、多頭飼いをする人も多くいます。

このような事から、他の犬と触れ合う機会も多くなってきています。
病気を持っている他の犬と接触することによって、感染してしまい大変なことになります。

ワクチン接種の必要性とは、病気を持っている犬から感染しないように、また広げないように予防として接種しておくことがとても大切になります。

犬を飼っている飼い主が、しっかり予防することによって、救える犬の命が多くあります。

犬のワクチンの種類

現在、動物病院では様々なメーカーから製造されている様々な種類のワクチンを取り扱っています。

動物病院によって、取り扱っているワクチンの種類や、料金も違ってきます。

現在一般的に動物病院で取り扱いのあるワクチンの種類や、平均的なワクチンの料金を説明します。

 

犬のワクチンの種類① 2種混合ワクチン

2種混合ワクチンで防げる病気

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウィルス感染症

2種混合ワクチンの料金

  • 4000円~6000円

 
犬のワクチンの種類② 5種混合ワクチン

5種混合ワクチンで防げる病気

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウィルス感染症
  • 犬パラインフルエンザウィルス感染症
  • 犬アデノウィルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
  • 犬伝染性肝炎

5種混合ワクチンの料金

  • 5000円~7000円

 
犬のワクチンの種類③ 6種混合ワクチン

6種混合ワクチンで防げる病気

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウィルス感染症
  • 犬パラインフルエンザウィルス感染症
  • 犬アデノウィルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬コロナウィルス感染症

6種混合ワクチンの料金

  • 6000円~8000円

 
犬のワクチンの種類③ 7種混合ワクチン

7種混合ワクチンで防げる病気

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウィルス感染症
  • 犬パラインフルエンザウィルス感染症
  • 犬アデノウィルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬レプトスピラ症(イクテロヘモラジー)
  • 犬レプトスピラ症(カニコーラ)

7種混合ワクチンの料金

  • 7000円~9000円

犬のワクチンの種類④ 8種混合ワクチン

8種混合ワクチンで防げる病気

  • 犬ジステンパー
  • 犬パルボウィルス感染症
  • 犬パラインフルエンザウィルス感染症
  • 犬アデノウィルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬コロナウィルス感染症
  • 犬レプトスピラ症(イクテロヘモラジー)
  • 犬レプトスピラ症(カニコーラ)

8種混合ワクチンの料金

  • 7000円~10000円
犬,ワクチン,病気

犬のワクチンで防げる病気について原因や感染経路、症状について

犬のワクチンで防げる病気① 犬ジステンパー

 ジステンパーウィルスが原因で感染します。

ジステンパーウィルスは、犬の唾液や糞尿中に多く存在するため、鼻水やくしゃみ、便や尿をなめたりお尻の臭いを嗅ぐなどの行為で感染します。

また、ウィルスが付いた食べ物や食器からも感染することがあります。

症状は、最初は発熱、元気喪失、食欲低下などが見られます。
重症化すると、咳などの呼吸器症状や目やに、下痢嘔吐が現れます。

さらにウィルスが脳まで及んでしまうと、痙攣などの神経症状がでることもあります。
また、肉球が固くなるハードパットと呼ばれる特徴的な症状がでることもあります。
最悪死に至ることもある怖い病気です。

犬のワクチンで防げる病気② 犬パルボウィルス感染症

パルボウィルスが原因で感染します。
主に便や嘔吐物に接種して感染します。
パルボウィルスは感染症の中でも最も恐ろしい病気です。
感染して早ければ1~2日で激しい下痢と嘔吐を繰り返し死亡してしまうことがあります。

パルボウィルスの感染力はとても強いです。
症状は、主に激しい下痢や嘔吐です。

重症化すると血便を引き起こします。
下痢嘔吐を繰り返すため、極度の脱水を引き起こしショック死することもあります。
白血球数が激減するのが特徴です。

消化器症状の他にも心筋炎型というものもあり、心不全を起こし急死することもあります。

犬のワクチンで防げる病気③ 犬パラインフルエンザウィルス感染症
犬のワクチンで防げる病気④アデノウィルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)

犬パラインフルエンザウィルスと犬アデノウィルス2型によって引き起こされる症状をまとめて「ケンネルコフ」といいます。

どちらも伝染性の呼吸器症状をあらわします。

くしゃみや咳などから感染し、それぞれの単独感染だとそこまでひどい症状にはなりませんが、混合感染でケンネルコフという明らかな呼吸器症状がでるのが特徴です。

症状は、乾いた咳がでます。
ひどくなると鼻水やくしゃみ、微熱が続きます。
抵抗力が弱い子犬や老犬が感染すると、食欲元気が低下し、肺炎を引き起こして死亡することもあります。

犬のワクチンで防げる病気⑤ 犬伝染性肝炎

犬アデノウィルス1型の感染により起こります。
ウィルスは糞尿や唾液に含まれているので、その接触から感染します。

症状は、軽度だと無症状の場合もありますが、重症化すると、嘔吐や下痢、腹痛や発熱を起こします。
また名前の通り、急性肝炎を引き起こし、死亡することもあります。

 

犬のワクチンで防げる病気⑥ 犬コロナウィルス感染症

コロナウィルスにより起こります。
便中に含まれているので、便から経口感染します。
感染力は強いですがウィルス自体は弱いです。

症状は下痢や嘔吐を繰り返します。
パルボウィルス感染症に似た症状ですが、コロナウィルス単独での死亡率はとても引く、白血球数も減少しないのが特徴です。

犬のワクチンで防げる病気⑦ 犬レプトスピラ症(イクテロヘモラジー)

犬のワクチンで防げる病気⑦ 犬レプトスピラ症(カニコーラ)

レプトスピラ属に属する数種類の細菌によって起こります。

犬の尿によって汚染されたものから感染しますが、レプトスピラは犬だけではなく他の動物にも感染します。

特に野生のネズミから感染することもありますので、注意が必要です。

症状は、不顕性型・出血型・黄疸型と3種類あります。
不顕性型は明らかな症状が出ずに自然治癒しています。

出血型は、発熱後口や目の充血、下痢嘔吐を引き起こします。

また腎臓にも障害がおこり死亡率も高いです、黄疸型は、肝臓障害を起こし全身の皮膚や粘膜に黄疸が起こります。
高熱や血尿、嘔吐もみられこれも死亡率が高いです。

犬のワクチン接種の副作用について

ほとんどの犬はワクチン接種後の副作用は起こりませんが、まれにワクチン接種後にワクチンの影響で副作用がみられることがあります。

ワクチンの副作用は、混合されている種類が多ければ多いほど起こりやすいのが特徴です。
また子犬に起こりやすいのも特徴です。

ワクチンの副作用は様々です。
軽度の場合は、元気食欲低下が見られますが自然に治まります。
また、発熱や下痢嘔吐を引き起こす場合もあります。

ワクチン接種後の副作用で気をつけなければならないことは、ワクチンのアレルギー反応です。
アレルギー反応の中でも、即時型と遅延型があります。

即時型とは、いわゆるアナフィラキシーショックです。
ワクチン接種後、30分以内にでてくる症状で、痙攣や急激な血圧低下、低体温、チアノーゼや呼吸困難などのショック症状が見られます。
すぐに適切な処置を行わないと死亡する可能性もあります。
ワクチン接種後30分以内は院内で様子を見ていてもらう動物病院もあるほど、しっかり様子を観察しておかなければいけません。

遅延型とは、数時間から24時間以内に発生します。
顔が腫れたり、蕁麻疹、痒み、嘔吐下痢がみられたりなどの症状が見られます。
顔の腫れは一目見ただけで分かるくらいパンパンになるので、ワクチン接種後の様子がおかしければ動物病院へ連れていき、適切な処置をしてもらいましょう。

ちなみに、ワクチンアレルギーを引き起こしやすい犬種はダックスフンドに多いです。
ダックスフンドを飼っている人は特に注意しておいた方がいいです。

1度でもワクチン接種後の副作用があらわれたことがある場合は、追加接種の際に獣医師に伝えることで、ワクチンの種類を変えたり、処置の準備ができたり、副作用の予防ができます。