サルーキの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

サルーキという犬種をご存知でしょうか? 日本ではあまり見かけることのない犬種ですが、純血種としての歴史はおよそ7000年もの歴史ある犬種です。 今回は、サルーキの歴史や性格、飼い方などについて紹介します。

サルーキの基本情報

サルーキは中東を原産とする犬種です。
オオカミから分かれた最も古い犬種と言われていて、現在の飼育犬種の中でも最も古い歴史を持ちます。
外見の美しさを持ちながらも、スピードとスタミナを兼ね揃えた視覚ハウンドとして知られています。
かなりの運動量を要する犬種のため、日本の住宅事情では飼育頭数が多くありませんが、愛好家から変わらない人気を持つ犬種です。

サルーキの歴史

サルーキの歴史
~ルーツ~

サルーキは中東を原産とする犬種で、すべての飼育犬種の中で最も古い歴史を持つ犬と言われています。
古代2100年頃のエジプトの墳墓ではサルーキのミイラが発掘されています。
イスラム文化では、「犬は不浄(汚れた)の動物」だと考えられていますが、サルーキは例外とされ大切に扱われてきたようです。

初期のサルーキは、中近東~北アフリカにかけて狩猟犬として活躍していたと考えられていて、遊牧民族と共に狩りをしながら旅をして各地で子孫を残し、生息地が大幅に広がっていきました。
地犬と交雑されて独自の発展を遂げた犬や、純血として残ってきたサルーキなど、地域によって様々な毛色や容姿を持つことになりました。

12世紀ごろ十字軍によってヨーロッパに渡り、イギリスに渡ったのは1840年とされています。
それまではバリュエーションに富んでいたサルーキでしたが、イギリスのケネルクラブでスタンダードが定められ、1923年に公認されました。

サルーキの歴史
~最速の犬?サルーキの足の速さ~

サルーキはガゼルや野ウサギ、イノシシ、キツネなどを群れで狩る狩猟犬として使役されてきました。
時には、獲物を見つける役割のハヤブサと共に狩りを行うこともあったと言われています。
一般的に、最速の犬種は「グレイハウンド」と言われていますが、サルーキはこれを上回る速さで走れるのではないかと考えられています。
グレイハウンドは時速72kmですが、サルーキは、時速70km以上の速さで走るガゼルの猟に使役されていたこともあり時速77kmの速さで走ることができると考えられています。
ただし、ドッグレースで使用する電動ネズミにサルーキが興味を示さないこともありこの説は証明されてはいません。

サルーキの特徴

  • 中~大型犬で、オスよりメスが小さい傾向がある
  • 細身で優美な姿
  • 「スムース」と「フェザード」の2種類の被毛を持つ
  • 毛色はカラーバリュエーション豊富

サルーキの特徴①
~大きさや身体的特徴~

サルーキは体高51cm~71cm体重18kg~27kgの中~大型犬で、オスよりもメスの方が小さい傾向があります。
細身の体でやや弓なりになった腰に、細く長い脚を持つ優美な外見をしています。
獲物をすばやく追うために、無駄のない引き締まった筋肉と脚力を持っています。
細長い顔に長い毛に覆われた長い垂れ耳が特徴的です。
また、普段は無駄吠えをすることはありませんが、不満や寂しさを感じた時は高音で震えるような鳴き声で「歌う」と言われています。

サルーキの特徴②
~毛質や毛色~

サルーキは、シングルコートで「スムース」と「フェザード」の2種類の被毛を持ち合わせています。
スムースは短い直毛のことで、フェザードとは羽飾りのような被毛のことです。
サルーキは、ボディはスムース、耳や尻尾、背中、脚はフェザードですが、個体によって長さも変わってきます。

毛色には、ホワイト・クリーム・フォーン・ゴールド・レッド・トライカラー、ブラックアンドタンなど、カラーバリュエーションが豊富です。

サルーキの性格・気質

  • 基本的は穏やかな性格
  • 狩猟本能が刺激されると疾走することも
  • 家庭犬向きな性格
  • 気高く飽きっぽいので、しつけには工夫が必要

サルーキの性格・気質①
~感情を表に出さないクールな性格~

サルーキは穏やかで落ち着いた性格をしています。
一方で内気な性格でもあり、見知らぬ人には一定の距離を置き、感情を表に出すことはありません。
飼い主に対しても、愛情深く家族と一緒に過ごすことを好む甘えん坊ではありますが、人に媚びる事がない気高い犬種です。
攻撃性や無駄吠えも少ない上、キレイ好きで体臭も少ないと言われているため、家庭犬向きで小さな子どもさんがいらっしゃる家庭にも向いています。

サルーキの性格・気質②
~知能は高いが飽きっぽい~

普段は落ち着いて過ごすことが多いサルーキですが、警戒心が強い一面を持ち外からの刺激に敏感です。
1度遊びのスイッチが入ると、狩猟本能が刺激されて疾走したり活発に過ごします。
しつけでは、猟犬として使役されていたこともあり忠実で学習能力も高いですが、飽きっぽいことや頑固な性格でもあるため、しつけでは工夫が必要でしょう。

サルーキの飼い方・しつけ

サルーキの飼い方①
~最適な飼育環境とは?~

サルーキは体脂肪が少なく、放熱しやすい体をしているため寒さには苦手です。
暖かい気候の地域であれば屋外で飼うことも可能ですが、基本的には温度の調整ができる室内での飼育をおすすめします。
それでも運動量が多く必要な犬種ですので、室内と庭を自由に行き来できる環境など十分なスペースがある飼育環境が理想的です。

サルーキは、脚力が強く高いジャンプ力を持っています。
サークルや庭の柵などは、最低でも高さ2メートルあるものを準備しましょう。

また寝床には柔らかいベッドを準備してあげましょう。
体脂肪の少ない体なので、硬い床で寝ると、皮膚が固くなったりタコができやすくなります。
人間用のソファを独り占めしているサルーキも少なくないようですよ。

サルーキの飼い方②
~走ることが大好き!!運動は多めに~

サルーキは、走ることが大好きで運動量も多く必要です。
散歩は1日2回、各1時間を目安に連れて行ってあげましょう。

走ったりボール遊びなどを取り入れて、十分に運動できるよう工夫してあげましょう。
自由に走ったり遊んだりすることができるドッグランにもこまめに連れて行ってあげましょう。

普段は落ち着いて過ごすことの多いサルーキですが、散歩となると興奮を見せる個体も多いようです。
アメリカでは交通事故を起こす犬として知られているほど、獲物となる物を見つけると形振り構わず走り出す性質を持っています。
散歩では必ずリードを装着して、ドッグランでは飛び越えられない高さのあるフェンスに囲まれた施設を利用するようにしましょう。

また、寒さにはとても弱いので冬の散歩では、洋服を着せてあげて防寒対策をしっかりしてあげましょう。

サルーキのしつけ①
~しつけのコツ~

サルーキは賢くて理解力も高いためすぐに覚えてくれますが、納得できない指示には従わない頑固な犬種でもあります。
また、飽きっぽい性格でもあるため同じしつけを長時間繰り返すと飽きてしまうでしょう。
トレーニングは短時間にして、飽きた様子が見られたら遊びを取り入れながらしつけてみましょう。
時にはマイペースなサルーキのしつけにイライラさせられることもあるかもしれませんが、精神的に繊細な面があるため、無理強いはしないこと、力ずくでのしつけをしないことを守っていきましょう。
叩いたりしてしまうと、信頼関係を回復することは難しくなるでしょう。

あまり感情を表に出さないサルーキでも、飼い主の感情は上手に読み取ることができます。飼い主も一緒に楽しく、褒めながらしつけていくと効果的です。

サルーキのしつけ②
~呼び戻しのしつけは必須!!~

サルーキは室内では落ち着いて過ごしますが、外で獲物を見つけると狩猟本能が刺激され、とても追いつけないスピードで走りだすような犬種です。
逃走によって危険な目に合わないためにも、いつでも「おすわり」「待て」の指示や、「呼び戻し」に従えるよう訓練しておきましょう。

◆呼び戻しのしつけ方

  • ステップ1:おやつを持ち、犬に「マテ」をさせた状態で少しずつ離れる。
  • ステップ2:離れたところから「おいで」「来い」の指示を出す。
  • ステップ3:犬が戻ってきたらおやつを与えて褒めてあげる。
  • ステップ4:ある程度覚えたらおやつが無くても戻って来れるようにする。
※短い距離から始めて、徐々に距離を長くしていきましょう。
※屋外で練習する時は、必ずロングリードを使いましょう。
※室内でも屋外でもできるよう、繰り返ししつけていきましょう。

サルーキのお手入れ

サルーキのお手入れ①
~抜け毛は多い?日常的なお手入れ方法は?~

サルーキはシングルコートのため、抜け毛は少なくお手入れは簡単です。
それでも、細く絡まりやすい毛質をしているため耳などの長毛部分は、絡まったり毛玉になってしまいます。
週2~3回を目安にブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングでは、マッサージを兼ねてラバーブラシや獣毛ブラシを使ってブラシをかけて、耳や脚、尾などの飾り毛はコームを使ってブラッシングしてあげましょう。

体臭も少ないので、こまめに固く絞った蒸しタオルで体を拭いてあげ、月1回ぐらいの頻度でシャンプーをしてあげましょう。

サルーキのお手入れ②
~耳掃除~

サルーキの飾り毛が豊富な垂れ耳は、耳の中の通気性が悪く外耳炎になりやすいので、定期的に耳掃除をしてあげましょう。

 

◆耳掃除のやり方

  • 耳の中にイヤークリーナーを垂らす。
  • 耳の根元のコリコリとした部分を親指と人差し指で軽く揉んで「クチュクチュ」音を立てながら2~3分マッサージする。
  • 手を離して、犬に体をブルブルさせることで、汚れと一緒に耳の中のクリーナーが出てきます。
    自分でブルブルしない場合には耳に息を吹きかけるとブルブルしてくれるでしょう。
  • 残りの汚れと耳の中に残っているイヤークリーナーをコットンで拭き取ってあげる。

サルーキの注意する病気

サルーキの平均寿命は、12~14歳と言われています。
長い歴史を持つ犬種なだけに、遺伝疾患が比較的少ない犬種です。
それでも繊細な性格から、環境の変化や運動不足、些細に思える変化からでも食欲不振や嘔吐・下痢などを起こすことがあります。

サルーキの注意する病気①
~アトピー性皮膚炎~

アレルギー性皮膚炎とは、ノミやダニなどの害虫やハウスダスト、花粉、食べ物などのアレルゲンに反応し皮膚炎を発症する病気のことです。
サルーキは繊細な性格面から、ホルモンに影響を及ぼして発症しやすくなるとも言われています。
皮膚炎になると強いかゆみを伴うため、しきりに掻いたり噛んだりすることで皮膚が傷付き脱毛したり、膿みの原因ともなります。
治療法は、主に投薬治療を行うようになりますが、アレルゲンとなる物質から遠ざける事 や体を清潔に保つことで発症を防ぐことができる病気でもあります。
体の手入れと一緒に、心のケアにも気を配って予防してあげましょう。

サルーキの注意する病気②
~外耳炎~

外耳炎とは、細菌や寄生虫などによって耳の外耳道が炎症する病気のことです。
外耳炎を放置することによって炎症が内部にまで進行し、中耳炎といった病気になることもあります。
においのある耳垢がたまる、頭を振る、首周辺をしきりに掻きたがるなどの症状が見られるようになります。
治療法は、洗浄薬で耳の中を綺麗にした後点耳薬や駆虫薬で治療を行います。
耳の中を清潔に保つことで予防ができる病気なので、定期的な耳のチェックと掃除を怠らないようにしましょう。

サルーキの子犬の価格と購入方法

サルーキの子犬の価格は、だいたい15~20万円です。

ペットショップで見かけることはないので、ブリーダーで購入することが一般的です。
それでも、サルーキは日本での繁殖頭数が少なく、長く待たなければならないでしょう。
あらかじめブリーダーに連絡しておくことをおすすめします。

サルーキについて さいごに

サルーキを飼うためには、広い飼育スペースと散歩の時間を確保する必要があり、日本の住宅事情では飼うのが簡単ではない犬種です。
それでも、感情を表現することがあまりないサルーキが、一緒に生活する中で見せていくサルーキの魅力に魅入られることでしょう。