犬のあくびで愛犬の気持ちが分かる?あくびする理由


犬があくびをする理由

犬がわたしたちの前でふあぁ~とあくびをするのを見ていると、リラックスしているのだと思いがちですが、実はそうではないことも多いのです。

犬のあくびは自分の感情や意思を伝えるカーミングシグナルのひとつです。
犬はどんな状況のときにあくびをするのでしょうか。

犬のあくびその ストレス

あくびは脳の温度調節をしているといわれています。

犬はストレスを感じるような状況になるとあくびをします。

あくびをすることで脳に多くの酸素を取り込み、脳の温度を下げて不安な気持ちを和らげようとしているのです。

必要以上にしつこく触られたときなどにあくびがでます。

これは「やめて」というサインなので触りすぎないようにしましょう。

特に子供は手加減を知らないので無理やり触ろうとすることがありますので注意しましょう。

知らない人に頭を撫でられたりしたときなどにもあくびがでたりします。

抱っこが苦手だったり、反対に大好きで興奮しすぎたりしてもあくびがでます。

犬がどんな時にあくびをするのかを知っておくと、無用なストレスを防ぐことができます。

犬のあくびその 緊張

犬は緊張をほぐすためにもあくびをします。

散歩中に見知らぬ犬と向き合ったときなどにみられます。

自分の緊張を和らげるだけではなく、相手の犬への「争う気はないよ」という意思表示でもあります。

飼い主に叱られているときに出るあくびも、飼い主を甜めているわけではなく、叱られることの緊張からくるもので、「そんなに興奮するのはやめて。
もう叱らないで」というサインです。

それ以上に叱るのは逆効果なのでやめましょう。

犬のあくびその 人のあくびがうつる

飼い主があくびをしたら、犬も横で同じようにあくびをしていたという話をよく聞きます。

犬が飼い主の真似をしているという説もあるそうです。

人間がするあくびも自分へのカーミングシグナルだと思って、同じようにあくびで返しているということもあります。

犬のあくびその 眠い時のあくび

人は眠い時やリラックスしているときにあくびをしますが、犬も同じようにあくびをします。

眠くなると脳の働きが弱くなるため酸素を取り入れて、脳を目覚めさせるためにあくびがでます。

生理的にでるあくびなので心配はありません。

心配な犬のあくび

犬のあくびの殆どが生理的なものや感情や気持ちを伝えるカーミングシグナルですが、なかには怖い病気の初期サインの場合もあります。

頻繁にあくびをして明らかにいつもと様子が違うときは、すぐに獣医師の診察を受けましょう、

犬が頻繁にあくびをするときに考えられる病気にはどんなものがあるのでしょうか。

貧血で出るあくび

酸素は血液で運ばれます。
貧血になると脳に十分な酸素が届かなくなり、頻繁にあくびをして脳にたくさんの酸素を取り入れようとします。

貧血になると元気や食欲がなくなったり、散歩や運動を嫌がるようになります。
これらの症状とともに頻繁にあくびをしているときは注意しましょう。

貧血を起こす原因 寄生虫

犬シラミやマダニは皮膚から血を吸います。
鉤虫は小腸、鞭虫は盲腸に寄生して血を吸います。

これらの寄生虫が犬の体に住みつくことによって貧血をおこすことがあります。

貧血を起こす原因 溶血性貧血

赤血球が壊れてしまうことでおこる貧血症のことです。

体に酸素が回らなくなり頻繁にあくびがでます。

呼吸困難をおこしたり、臓器を痛めることもあります。

重度の酸欠になると命を失う危険のある怖い病気です。

低血糖症で出るあくび

脳は糖をエネルギー源にして働いていますが、血液中の糖分が少なくなる低血糖症をおこすと、脳の働きが低下してしまいます。

そのため脳の働きを良くするために、酸素を取り入れようとして頻繁にあくびをするようになります。

元気がなくずっと寝ていたり、足がふらついたりしているときは低血糖症をおこしている場合があります。

狭心症で出るあくび

狭心症は心臓の筋肉に酸素を運ぶ冠動脈の硬化や狭窄によって血液の流れが悪くなる病気です。

心筋が完全に壊死してしまうと心筋梗塞をおこします。
  

元気がない、散歩を嫌がる、咳や息切れなどの症状が見られますが、狭心症の発作の前に頻繁にあくびが出ることがあります。

脳梗塞で出るあくび

脳梗塞は、脳の血管が詰まることによって、脳に酸素を送る血液が流れなくなります。

人間とは違い、言葉を持たない犬の脳梗塞の初期症状は見つけにくいので、頻繁にあくびをするようなら、一度獣医師の診察を受けましょう。

他にもあるいろいろなカーミングシグナル

犬にとってのカーミングシグナルは、自分の気持ちを落ち着かせたり、相手の犬や人に気持ちを伝えたりするための大切なボディランゲージです。

飼い主が犬のカーミングシグナルを知っておくことで、犬の不安やストレスを回避し、犬との信頼関係を深めることができます。

犬はあくびの他にも、さまざまなカーミングシグナルを出しています。

犬はどのような時に、どのようなカーミングシグナルを出すのでしょうか。

不安なときのカーミングシグナル 

・体をぶるぶるっと震わせる

・首を掻く

・しきりに床や地面匂い嗅ぐ

・鼻をなめる

何か不安を感じたり、ストレスになるようなことがあったときに、自分の緊張を解くためのカーミングシグナルです。

知らない場所に連れて行かれたときや、叱られたときなどに出る動作です。

相手に敵意がないと知らせるためのカーミングシグナル

・相手の周りをゆっくり歩く

・相手から目をそらす

・頭を低くして体のばす

・相手の前に座る

相手の犬や人に敵意がないときに見せるカーミングシグナルです。

他犬や知らない人に出合ったときに、顔を背けたり、目をそらしたりするのは敵意がないことを知らせるサインです。

反対に、犬が互いに目を逸らさず真正面から向き合っている時は、対決しようとしている姿勢です。

体を低くして前足を出し、尻尾を振っているときは、遊んで欲しいときの動作です。

相手を落ち着かせるためのカーミングシグナル

・伏せる

・体を背ける

相手の前で伏せたり、体を背けたりするときは、相手を落ち着かせようとしているときの動作です。

相手の犬が興奮していたり、飼い主がカリカリしながら叱っているときなどによく見られます。

嬉しさを表すときのカーミングシグナル

・しっぽをふる

・お腹を見せる

犬は嬉しいときや喜んでいるときに尻尾振りますが、高くあげて振っているときは興奮したり警戒したりしている場合もあります。

また、怖いときには低い位置で尻尾を振ることがあります。

犬が他犬や人にお腹を見せるのは服従のサインです。

自分より相手が優位にあることを認めたときに見せる動作です。

飼い主に対しては甘えてお腹を見せていることもあります。

最後に

言葉を持たない犬にとってのカーミングシグナルは、自分の感情や意思を相手に伝えるための大切な非音声言語です。

その中でも犬のあくびは他のカーミングシグナルと違い、強いストレスや緊張を感じたときに現れる、転移行動のひとつでもあります。

また怖い病気の前触れとして出ることもあります。

そのあくびは、愛犬の心や体からの重要なサインかも知れません。

たかがあくび、されどあくびです。

愛犬が見せる小さなシグナルを見逃さないようにしてあげたいものですね。