犬の餌の与え方の注意点。量や回数をまもって健康維持


犬の餌の与え方

犬の餌の量
~適切な量の計算方法~

人間の子どもと大人で食べる量が違うように、犬もライフステージに合わせた適切な量があります。
ドッグフードのパッケージには1日の目安量が記載されていますが、あくまでも目安の量となり、犬の健康状態や肥満などによっては与える量の調整をしてあげなければなりません。

それでは、それぞれの犬のライフステージに合わせた適切な量の計算方法を紹介します。

◆計算方法

1日に与える餌の量(kcal)=(体重kg×30+70)×係数

※係数
幼犬(0~4カ月):3.0
幼犬(4-12カ月):2.0
妊娠・授乳中のメス:2.0
避妊・去勢手術を受けていない成犬:1.8
避妊・去勢手術済み:1.6
避妊・去勢手術を受けていない中高齢期:1.4
避妊・去勢手術済の中高齢期:1.2
肥満気味:1.0

さらに、これをドッグフードのカロリーに置き換えて、1回当たりの量を計算していきます。

◆計算例

体重5kgの幼犬(4-12カ月)
100g当たり390kcalのドッグフードを1日2回与えている場合

  • 1日に与えるカロリー:  (5kg×30+70)×2.0=440kcal
  • 1日に与える量   : 440kcal÷390kcal=1.13→113g
  • 1回当たりの量   : 113g÷2回=1回当たり56g となります。

必ずしも1回当たりの量が同じでないといけないわけではありません。

愛犬の体調によっては、朝は多め、夜は少なめにするなどの微調整をしてあげると良いでしょう。

また、犬によって1日留守番の多く寝て過ごすことが多い場合や、飼い主さんと一緒に外へよく出かける犬など1日の活動量が異なる場合も考えられます。

1日を活発に過ごすことの多い犬には餌の量を多めにするなど、愛犬の様子を伺いながら微調整をかけてあげると良いでしょう。

犬の餌の回数
~適切な回数~

それでは、犬に与える餌の回数はどのように決めればよいのでしょうか。

一般的には、生後6カ月頃までは1日3回、生後6カ月頃から1日2回と言われており、年齢や成長などのライフステージに合わせて回数を変えていく必要があります。

例えば、子犬期には消化器官も未熟なため、1度にたくさんの量を与えてしまうと消化できず下痢などの原因となります。
そのため、上手に消化できるよう数回に分けて与える必要があるのです。
そして、シニア期になると消化器官が衰えてくることや、食欲低下が見られるようになります。
1日に必要なカロリー量を摂取してもらうためには、回数を増やして与えていくことが必要になります。

一般的な回数目安は、以下の通りです。

犬の食事の回数
  • 離乳期:4~5回
  • 生後2カ月頃~:3~4回
  • 生後4カ月頃~:3回
  • 生後6カ月頃~:2回
  • 1歳~:2回
  • シニア:3~4回

これは、あくまでも目安の回数です。

成長は個体によっても異なり、シニア犬の老化の速さにも個体差があるものです。
便の状態やその時の愛犬の体調に合わせて回数を増やしたり減らしたり調整してあげると良いでしょう。

犬の餌を与えるときに注意すること

質問犬

◆新しいフードに切り替える時

フードを切り替える時には、新しいフードにアレルギー反応を示すことや体質的にフードが合わない可能性があります。いつものフードに少量ずつ新しいフードを加えて、便の状態や愛犬の様子を注意深く観察しながら徐々に切り替えていくようにしましょう。

例えば1日目は1割、2日目は2割など、日ごとに新しいフードの割合を増やして徐々に切り替えていくようにしましょう。

◆与え過ぎに注意

ご飯の時間やおやつの時間を覚えてくると、おねだりをしてくる子もいるでしょう。

それでも、可愛いからと言って与え過ぎないよう注意しましょう。

また、ドッグフードに記載されている量は1日のトータル量が記載されています。

これを1回分だと思っている飼い主さんが意外にも少なくはないようです。

与え過ぎることによって、肥満や病気の原因に繋がってしまいます。

犬が餌を食べない理由と対処法

「愛犬が餌を食べない、」、どこか体調が悪いのか、病気なのかと心配になりますが、ほとんどの飼い主さんが経験したことがあることではないでしょうか。

犬が餌を食べない時の理由とそれぞれの対処法を見ていきましょう。

犬が餌を食べない理由①
~気分によるもの~

犬が餌を食べない理由に最も多いと言われているのが「犬の気分」によるものです。
具体的には、フードに飽きている、いつでも食べられると思っている、食べないと構ってもらえる、好き嫌いなどがあります。

◆対処法

  • トッピングなどによって香り・舌ざわり・食感・見た目の工夫をして食欲を誘う
  • 時間内に自分で食べなければ片付ける
  • フード自体を変えてみる

犬が餌を食べない理由②
~体調が悪い、病気など~

何日も食べないというような時には体調を崩している可能性があります。
犬の食欲低下は多くの病気にある症状のひとつです。

◆対処法

便の状態や愛犬の様子をよく観察して、動物病院で診察してもらいましょう。

犬が餌を食べない理由③
~そもそもお腹がすいていない~

犬もお腹がすいていなければ食べないことがあります。
運動不足によるものや、おやつの時間との間隔が狭すぎる、前の食事量が多すぎることなどがあります。

◆対処法

  • 適度な運動をさせる
  • 食事の時間を見直しする
  • おやつを与えすぎないようにする
  • 食事量の分配を考慮する

犬が餌を食べない理由④
~老化による食欲低下~

シニア犬になると寝て過ごすことが多くなるため、必要なエネルギー量が減ることに伴い、食欲も低下します。

◆対処法

  • ドライフードの場合、ふやかして食べやすくしてあげる
  • 1回当たりの量を減らして回数を増やす
  • トッピングなどによって香り・舌ざわり・食感・見た目の工夫をして食欲を誘う
  • フード自体を変えてみる
  • フードボールを高い場所にして食べやすいようにしてあげる

犬が餌を食べすぎる理由と対処法

適量の餌をきちんと与えているにも関わらず、食べたりないとでも言わんばかりに催促してくるようなことがあります。
犬には本能的に食い溜める習性があるため、基本的には与えたら与えた分だけ食べてしまうのです。
生まれながらの性質上から食欲の強い犬種なども存在します。

しかし、食べすぎることによって「肥満」のリスクが高くなってしまうでしょう。
「肥満は万病の元」とも言われる通り、様々な病気を引き起こす原因に繋がりますので、食べすぎには十分注意しなければなりません。

また、食べすぎによって消化が間に合わず、嘔吐や下痢になることもあります。

犬が餌を食べすぎる理由①
~おねだりすると食べられると思っている~

愛らしい愛犬のおねだりに、ついつい食べ物を与えてしまってはいませんか?
欲しがる度に与えていると肥満の原因だけでなく、飼い主との主従関係にまで影響を及ぼしてしまいます。

◆対処法

基本的にはおねだりに屈することなく、1日に必要なカロリー分だけを与えるようにすることです。

それでも急激に与える量を減らすことはストレスになってしまうので、おやつの量を調整したり、おやつをドッグフードの数粒に置き換えるなどして工夫してみましょう。

これは、肥満予防やダイエット中の犬にも有効的と言えるでしょう。

犬が餌を食べすぎる理由②
~病気が隠れている、治療薬の副作用など~

犬が食べすぎる理由には、重大な病気が隠れていることや、治療中の薬の副作用によって食欲が増加してしまうことも挙げられます。

食欲が増加する症状のある病気には、「糖尿病」や「クッシング症候群」、「痴呆」などがあります。

◆対処法

かかりつけの獣医師に相談し、フードの種類や食事の回数・量などの見直しを行ってあげましょう。

犬の餌の選び方

おやつ,食事,ドックフード

総合栄養食

犬の体が必要とする主な栄養素は、「脂質」「タンパク質」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」などです。

販売されているドッグフードには「総合栄養食」や「一般食」「副食」と表記されていることがあります。

「総合栄養食」とは、ドッグフード公正取引協議会が犬に必要な栄養素を満たしていると認めた食品のことを指します。
基本的にそのドッグフードと水を与えていれば栄養不足になることはありません。

「一般食」や「副食」と表示されているドッグフードは、ビタミンやミネラルなどといった栄養素が不足しているため、サプリメントなどで補ってあげることでの栄養管理が必要となります。

そのため、手軽に犬に必要な栄養を取らせてあげたい場合には、「総合栄養食」と表示されたドッグフードを選ぶことをおすすめします。

ライフステージに合わせたフード選びを

ドッグフードには、パピー犬用・成犬用・シニア犬用とライフステージによって分けられているものがあります。
ライフステージによって必要とされる栄養量が異なるためです。

そのため、愛犬のライフステージに合わせたものを選んであげるようにしましょう。

◆子犬期

子犬期は、短期間で骨や筋肉などの体全体が大きく成長する大切な時期です。
そのため、成犬と比べても2倍近くの栄養を摂る必要があります。

しかし、子犬はまだ胃が小さく、消化機能も未熟であるため1度に多く食べて栄養を摂ることができません。
そこで、量よりも質から栄養を摂ることが大切になります。

◆成犬期

成犬期には「健康維持」を目的としたドッグフードを選んであげることが必要です。
栄養が偏ってしまうことで、健康へ悪影響を及ぼしてしまったり寿命にも影響を及ぼしてしまうでしょう。

今以上に成長する必要はなくなるため、子犬期よりはカロリーが控えめのものになります。

◆シニア期

シニア犬になると、活動量が減って寝て過ごしていることが多くなります。
その分、必要とするカロリー量も減少していくことになります。
そのため、カロリーが控えめのドッグフードにしてあげないと肥満の原因になってしまうでしょう。

さらに、食欲低下などが見られることもあるため、食べやすく嗜好性の高いものを与えてあげるなど、様々な配慮が必要になってきます。

グレインフリー・グルテンフリーのすすめ

「グレイン」とは、穀類のことを指し、米・小麦・とうもろこし・オート麦などがあります。

「グルテン」とは、穀類から生成されるたんぱく質の一種のことで、アレルギーの原因になるとも言われています。

多くの市販のドッグフードにはこれらの穀類が第一原料として使用されています。

しかし、犬はもともと肉食寄りの動物のため、こういった穀物の消化を得意とせず、胃などの消化器官へ負担となってしまうことがあります。

そのため、価格は高めになってしまいますが、できるだけ「グレインフリー」「グルテンフリー」のドッグフードを選んであげることをおすすめします。

しかし価格上続けられないなどの理由から「グレインフリー」「グルテンフリー」を選ぶことができない場合には、第一原料に良質なお肉が使われているドッグフードを選びましょう。

犬の餌 安全性チェック

粗悪な材料が使われていないか

前述で紹介した「グレインフリー」や「グルテンフリー」のドッグフードは、たんぱく質が多く使われれていることがポイントとなります。
そのたんぱく質の原料となるお肉の安全性をチェックすることが必要となります。

ドッグフードのパッケージには原材料が記されていますが、そこに「〇ミート」「〇肉パウダー」「〇肉エキス」「〇肉副産物」という表記のあるドッグフードは避けた方が良いでしょう。

それらは「4Dミート」とも呼ばれていて、「Dead(死んだ動物)」「Dying(死にかけていた動物)」「Disabled(障害のある動物)」「Diseased(病気の動物)」など人間が食べることのない肉が使われている可能性が高いドッグフードです。
他にも歯や羽、排泄物などが含まれている可能性もあるそうです。

たんぱく質は犬が日々活発に活動するために必要とするものです。
良質なたんぱく質が使われているドッグフードほど、犬にとって安全なドッグフードと言えるでしょう。

添加物

ドッグフードには、保存料や酸化防止剤、着色料、香料などの「添加物」が使われています。
しかし、ほとんどの人口添加物は犬にとって安全であるとは言えません。

消化しにくく内臓に負担がかかることで、アレルギーを起こす原因になったり、体調不良を起こす原因にもなってしまうでしょう。

できるだけ人工的に作られた添加物ではなく、自然素材のものを選ぶようにしましょう。

◆酸化防止剤・保存料

ドッグフードの酸化やカビの発生を防いで長持ちさせるためのものです。

「エトキシキン」「BHA」「BHT」「クエン酸」「没食子酸プロピル」「ソルビン酸K」などがありますが、犬の体にアレルギーや発がん性を高めるなどの悪影響を与える恐れがあり注意が必要です。

◆着色料

ドッグフードを色鮮やかに美味しそうに見せるための「着色料」です。

「青2」「赤102」「黄4」「黄5」「二酸化チタン」などがありますが、これらの成分はガンやアレルギーを引き起こしたり甲状腺に異常をきたす可能性のある成分です。

◆香料

ドッグフードの食いつきを良くするために使われている「香料」。

一般的に香料がドッグフードのパッケージに表記されていることが少ないですが、「ソルビトール」「キシリトール」「グリシリジン・アンモニエート」「ビートパルプ」「コーンシロップ」などが使用されている場合、「便秘」や「嘔吐」「腎不全」などを引き起こす可能性のある成分となります。

できるだけ「はちみつ」などの天然甘味料が使われているものを選ぶようにしましょう。

◆その他

その他にも発色剤として使われる「亜硝酸ナトリウム」は犬にとって発がん性物質に変化するものであったり、保湿剤として使われる「プロピレングリコール」は毒性が強いものとなります。

この記事のまとめ


犬の餌の与え方の注意点
  • 餌の量の計算方法
    1日に与える餌の量(kcal)=(体重kg×30+70)×係数
  • 適切な餌の回数
    「離乳期:4~5回」「生後2カ月頃~:3~4回」「生後4カ月頃~:3回」
    「生後6カ月頃~:2回」「1歳~:2回」「シニア:3~4回」が目安。
    愛犬の体調や便の状態によって調整すること!!
  • 新しいフードに切り替えるときは少量ずつ徐々に。
  • おねだりされて可愛いからと餌を与えすぎないこと。
  • 犬が餌を食べない理由には
    「気分によるもの」「体調が悪い・病気」「お腹がすいていない」「老化によるもの」などがあり、理由に合わせた対処が必要
  • 犬が餌を食べすぎてしまう理由には、
    「おねだりに応えてもらえる」「病気や治療薬の副作用」などがあり。
  • ドッグフードの選び方
    「ライフステージに合わせたドッグフード選びを」
    「ドッグフード公正取引協議会が認めた「総合栄養食」を」
    「グレインフリー・グルテンフリーもしくは第一原料に良質なお肉が使われているものを」
  • 「4Dミート」などが使われていない安全な原材料かをチェックすること
  • 人口添加物には犬の健康を損なう危険なものが。天然で安全かのチェックをすること

さいごに

「食」は犬にとっても「健康の源」となります。

犬の現在の健康状態に影響を及ぼすだけでなく、何カ月・何年先の健康状態や寿命にも関わる大切なことです。

さらにライフステージに合わせた安全なドッグフードを適切な量と回数で与えることで、愛犬の健康を守っていきましょう。