犬が噛む理由。それぞれの対処法について


犬が噛む理由

犬の「噛む」行動の意味とは

そもそも犬はなぜ「噛む」のかを考えたことはありますか?

犬にとって「噛む」という行動は、人のように言葉を話せない犬の感情を表現するための手段の1つです。

寂しい、構ってほしい、怒っているなどの感情を、「噛む」ことで表現しているのです。

それだけ犬にとって「噛む」という行動が、当たり前の行動であることを理解しておきましょう。

犬の「噛む」行動を止めさせるということ

犬の「噛む」行動に対して、何もしないままでいると大切なものを破壊されたり、人にケガをさせてしまったり、最悪の場合誤飲誤食によって命を落としてしまう可能性もあります。

人と暮らしていくために、そして愛犬の命を守るためにも「噛む」行動にはしっかり対処いかなければなりません。

それでも、犬の感情表現である「噛む」行動を止めさせることは、決して簡単ではありません。

ただがむしゃらに叱ってしつけるだけでは、「笑ってはいけない」「怒ってはいけない」と言われることと同じくらい理不尽なことです。

愛犬の噛む行動をしつけていくには、愛犬との信頼関係や主従関係の元で、なぜ噛むのかを理解してその理由に合わせて対処していくことが大切です。

犬が噛む理由と対処法

犬が噛む理由と対処法①

~甘噛み~

犬の甘噛みは子犬期に多く、成長するにつれて甘噛みしなくなることが多いです。

それでも癖付かないように接していくことは必要です。

甘噛みには主に2つの理由があり、1つ目は子犬の歯の生え変わり期に口の中の痒みを解消するために何かを噛んで紛らわしていることです。

そんな子犬の甘噛みには、噛んでも良いものを与えて痒みを解消させてあげましょう。

2つ目には、遊びの延長で噛んでしまうことがあります。

噛まれた時にはできるだけ低い声で「痛い!!」と一言だけ言い放ち、すぐに遊びを中断しましょう。

「噛んだら構ってもらえない」と覚えていくようになるでしょう。

犬が噛む理由と対処法②

~破壊衝動~

噛んで物を破壊してしまう場合には、退屈していることや体力が有り余っている、ストレスを発散していることが考えられます。

日ごろからコミュニケーションや運動の時間をしっかりと作ってあげることが大切です。

また、犬は「噛んで良いもの」と「噛んではいけないもの」の違いを理解することはできません。

噛まれて困るものは片付けて、噛んで良いものを与えてあげることも必要です。

犬が噛む理由と対処法③

~威嚇~

エサ入れを取ろうとしたら噛まれた、ブラッシングしようとしたら噛まれたなど、「止めて!」という威嚇の意思表示で噛むことがあります。

犬の威嚇による噛む行動は、まず主従関係を見直してみることが必要です。

犬が自分をリーダーだと思っていて、飼い主が悪いことをしたから叱っているつもりでいる可能性があります。

主従関係が正しく築かれていれば噛む行為に出ることは減るでしょう。

それでも、ブラッシングなどの特定のことに対して嫌がって噛む行動に出る場合には、その事に慣らしていくことも大切です。

ブラッシングが嫌いなのであれば、短時間で少しずつブラッシングをして、落ち着いていられたらおやつなどを使ってたくさん褒めてあげましょう。

徐々に時間を長くしていき、おやつ無しでも落ち着いて過ごせるようトレーニングしていくと良いでしょう。

犬が噛む理由と対処法④

~本能的な衝動から~

元々猟犬だった犬種は、動くものを見ると本能的に噛む行為に出ることがあります。

特に、犬の目線に入りやすい人の足に噛みつくことがあります。

目の前で動く足に猟犬としての本能に火がついて噛んでしまうのです。

噛まれた時には、「痛い」などの単発的な言葉を言い放ち、落ち着くまでケージに閉じ込める方法で対処していきましょう。

ケージで落ち着いていられたらご褒美を使って褒めて出してあげます。

こうすることで、「人の足を噛む=閉じ込められる」と覚えて、次第に噛むのを止めるようになるでしょう。

噛み癖のしつけ方法

噛み癖への間違った対処

噛み癖を直したいと思っている犬の飼い主さんの中には、逆に噛み癖を助長する対処をしてしまっていることがあります。

最も多いのは、噛まれた時の飼い主さんのリアクションです。

噛まれて困る物を噛んでいる時「それはダメ~!噛んじゃダメなのよ~」、手を噛まれたら「痛いから噛まないで~」など興奮してペラペラと叱っても、犬にとっては喜んでいると勘違いさせていることがあります。

叱る時には、「だめ!!」「痛い!!」など単発的な言葉を使って、叱った後は無視や放置をして叱るようにしましょう。

また、マズルを押さえつけるマズルコントロールをして対処している方もいるでしょう。

マズルコントロールは犬のしつけに効果的な場面もありますが、本来犬はマズルを触れられることを嫌います。

例えば、ブラッシングを止めてほしくて噛んだ時にマズルコントロールをしてしまうと、嫌なことを止めて欲しいと意思表示をしただけなのに更に嫌な思いをさせることになります。

これによってブラッシングに対しての嫌悪感が増してしまうでしょう。

無暗にマズルコントロールでしつけようとするのはやめましょう。

噛み癖のしつけ方法

犬の噛み癖へは、基本的に前述で紹介した噛む理由に合わせた対処を繰り返していくことで防いでいくことができますが、それでも噛み癖が収まらない場合には、サプライズを用いたしつけを行っていきましょう。

サプライズとは、視覚や聴覚、嗅覚、味覚などに刺激を与えることで犬の行動を静止させ、静止したあとに他のおもちゃやおやつなどに興味を向けるしつけ方法です。

例えば破壊行動の噛み癖へのしつけには、味覚のサプライズを使います。

事前に噛まれて困るものにビターアップルなどの味覚的サプライズを仕込んで置きます。

それを犬が噛んだ瞬間に「苦味」というサプライズが起こることで、びっくりした犬は噛むという動きが止まります。

この時に、あらかじめ準備しておいたおもちゃやおやつなどのご褒美で褒めてあげて、興味を他に向けていく方法です。

これを何度も繰り返していくことで、噛むのを止めていくようになるでしょう。