犬に野菜は必要?野菜を与えるメリットとは?
犬に野菜は必要?食べても大丈夫?
犬は野菜を食べても大丈夫です。
ただし、野菜の選び方や与える量・与え方に気を付けなければなりません。
「犬は野菜を食べても上手に消化できない」ということを聞いたことはないでしょうか?
これは事実です。
犬は雑食動物と言ってもほとんど肉食寄りなので、野菜に含まれている食物繊維を上手に消化することができない体の作りになっています。
犬にとって野菜は必ず採るべき必要のあるものというわけではないのです。
それでも、野菜に含まれている栄養分は犬にとっても効果が期待できます。
その効果を最大限活かすためには、適度な量で正しく与えることが必要です。
犬に野菜を与えるメリットとは?
犬にとって野菜は消化しにくい食材ではありますが、その分腹持ちが良く低カロリーでもあるため、ダイエット中の犬やおやつにとしても役立ちます。
また、その食材の持つ栄養を摂ることができるので、愛犬の健康状態に合わせて必要な栄養を与えてあげることもでき、ほとんどの野菜に含まれている食物繊維によって便秘解消も期待できます。
野菜を上手に使い分けることで、愛犬の健康を促進してあげることができるのです。
犬が食べてはいけない野菜
犬が食べてはいけない野菜①
~玉ねぎ・青ねぎ・ニラ・らっきょう・にんにくなどのネギ類~
玉ねぎやにんにくなどのネギ類には、「アリルプロピルジスルフィド」という有機硫黄化合物が含まれています。
この成分を犬が摂取すると、赤血球を破壊してしまい貧血や血尿を引き起こす「たまねぎ中毒」になります。
この成分の許容量には個体差があり、少しの量で症状が出る犬もいればほとんど症状が出ない犬もいますが、与えないようにしましょう。
また、これらのネギ類と一緒に調理したものもエキスが溶け出しているため注意してください。
犬が食べてはいけない野菜②
~アボガド~
アボガドを犬に与えることは少量であれば大丈夫だという説もありますが、アボガドには「ペルジン」という中毒症状を引き起こす成分が含まれています。
特に皮や種には有害な成分が多く含まれているため、胃腸障害を引き起こす可能性が高くなります。
人にとっては栄養価の高いことで知られるアボガドですが、犬にとってはリスクのある食材です。
アボガドを犬に与えることについての賛否両論はありますが、わざわざそのリスクを負って与える必要はないと言えるでしょう。
犬が食べてはいけない野菜③
~ぎんなん~
秋の味覚ぎんなんは、「アルカロイド」という成分が胃腸で生成され神経毒となります。
人でも大量に食べることで中毒症状を起こし、小児であれば7粒以上で中毒が起きるとされています。
犬は人以上に解毒力が弱いため、ぎんなんを食べると高確率で中毒を引き起こしてしまいます。
犬の健康にいい野菜
犬の健康にいい野菜①
~さつまいも~
さつまいもには食物繊維が豊富で腸内環境を整える効果がある他、老化防止や抵抗力を高める効果のあるビタミン群、ミネラルなどが豊富に含まれています。
焼く・蒸す・茹でるなどの調理をした後、しっかり冷ましてから与えるようにしましょう。
◆与える際の注意点
- 食べすぎることで下痢や便秘の原因になってしまうので、与える量には注意しましょう。
犬の健康にいい野菜②
~キャベツ~
キャベツに含まれているバラエティ豊かなミネラルやビタミンによって、疲労回復や抗酸化作用、ガン予防に繋がると言われています。
キャベツを与える時は、細かく刻みさっと茹でたものを与えるようにしましょう。
◆与える際の注意点
- 食べすぎることで下痢や便秘の原因になってしまうので、与える量には注意しましょう。
- 生のまま与えると吐き戻しの原因や、腸内で発酵してガスがたまり腸内環境を乱してしまうことがあります。
犬の健康にいい野菜③
~かぼちゃ~
かぼちゃには野菜の中でもトップクラスのビタミンが含まれています。
皮膚や粘膜を守る効果や老化防止、丈夫な骨づくりに期待できます。
細かく刻んだりマッシュしたものをいつものフードのトッピングとして与えたり、手作りクッキーなどにして与えるのがおすすめです。
◆与える際の注意点
- 食物繊維が多いため、与えすぎることで便秘や下痢の原因になってしまいます。
適量を守りましょう。 - 種をそのまま与えると喉に詰まらせたり消化にも悪いので基本的には与えないようにしましょう。
- かぼちゃの皮は消化に悪いため、基本的には与えないようしましょう。
与える場合には、すり潰すなどして症かしやすくしてあげましょう。
犬の健康にいい野菜④
~ブロッコリー~
ブロッコリーに豊富に含まれているビタミンCによって、老化防止や皮膚を守る効果、ガン予防など様々な効果が期待できます。
また、ビタミンEも豊富に含まれており血行促進や抵抗力を高める効果があります。
生でも調理でも与えることができるため役立つ食材です。
◆与える際の注意点
- 生のまま与えても良いですが、茎の部分は線維が多いため消化不良を起こしてしまいます。
生のまま与える場合には茎を取り除くか、細かく刻んで与えるなど工夫してあげましょう。 - ブロッコリーに含まれるビタミンは熱に弱く熱で破壊されてしまいます。
茹で時間を2分程度にしてビタミンが残るよう調理しましょう。
犬の健康にいい野菜⑤
~トマト~
トマトには、細胞の酸化を防ぐリコピンが多く含まれているため老化防止に役立ち、犬の健康に欠かせないビタミンC、E、A、葉酸などもバランスよく含まれています。
生のままよりも熱を加えることで栄養が吸収されやすいと言われているので、スープやお肉と一緒に調理したもので与えることをおすすめします。
◆与える際の注意点
- 青いトマトにはトマチンと呼ばれる有毒な成分が含まれているので、赤く完熟したトマトを与えるようにしましょう。
- プチトマトをまるごと与えると、丸飲みして喉を詰まらしてしまう可能性があるため、細かく刻んで与えましょう。
犬の健康にいい野菜⑥
~にんじん~
酸化を防ぐβカロテンが豊富に含まれています。
また、ビタミンAやビタミンCにより体の抵抗力が高まり、ビタミン類とルテインとの相乗作用により目の健康が期待できます。
煮て与えたり、野菜チップスにして与えることをおすすめします。
◆与える際の注意点
- 栄養の吸収を考えるのであれば生ですりおろして与えると効果的ですが、消化力の弱い小型犬の場合消化不良の原因になることがあります。
- 摂りすぎることで高カリウム血症などの病気を引き起こす原因になります。
適量を守りましょう。
さいごに
野菜は犬にとって必ずしも必要なものというわけではなく、野菜の選び方や与え方によっては犬の健康に悪い影響を与えることもあります。
それでも、犬の健康に良い影響をもたらしてくれることも確かです。
正しい量と与え方を把握して愛犬の健康を促進してあげましょう。
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