【動物看護士が解説!】犬の混合ワクチンの種類、料金や接種時期、予防できる病気について


今回は、犬の混合ワクチンについて詳しく解説していきます。まず、「えっ!犬も混合ワクチンを接種するの?」っと思う方もみえると思います。人間と同じように犬にもワクチンで防ぐことができたり、もし感染しても、重症化しないで済む事もあります。初めて犬を迎え入れた方~既に犬と一緒に生活している方に、ワクチンの必要性を知っていただけたらと思います。

 

混合ワクチンの種類・料金

 混合ワクチン接種についてです。子犬の時期から接種が可能です。生後2~4ヵ月くらいまでは、母犬の母乳を飲むことにより、母犬ゆずりの免疫を持っている場合があり、移行抗体といいます。

※抗体とは、タンパク質のことで、細菌やウイルスの病原となる働きをなくす役割をしています。この抗体は12ヵ月齢までに、ほぼ無くなってしまいますので、ワクチン接種が必要ということになります。

子犬の場合は、生後2ヵ月前後に1回目、その後は3~4週間隔で2~3回目の接種が必要となりますので、計2~3回の接種となります。

成犬の場合は、年に1回の接種をおこなうことにより、感染などを防ぐための免疫をしっかりと得ることができます。(成犬でも初めて接種する場合は、初年度のみ3~4週間隔で2回の接種が必要です。)

ワクチンを接種後すぐに効果が現れるわけではありません。接種後、約2週間はかかりますので、この間は、犬が集まるところなどは控えましょう。

混合ワクチンの種類と料金について

最近では、たくさんの犬が集まってくるペットホテルや美容院、ドッグラン、カフェなどでは、混合ワクチン接種の証明書の提示が必要になってきています。では、混合ワクチンの種類や料金についてをみていきましょう。

・ 2種混合ワクチン・・・犬ジステンバーウイルス、犬パルボウイルス
・ 5種混合ワクチン・・・犬ジステンバーウイルス、 犬パルボウイルス、犬アデノウイルスⅡ型、犬伝染性肝炎、犬パラインフルエンザウイルス

費用は5000~6000円

・ 6種混合ワクチン・・・5種混合ワクチンに加えて犬コロナウイルス感染症

・ 8種混合ワクチン・・・6種混合ワクチンに加えて犬レストスピラ感染症

費用は6000~8000円

・ 9種混合ワクチン・・・8種の混合ワクチンにも含まれている犬レプトスピラ感染症の種類が1つ追加されている

・ 11種混合ワクチン・・・9種混合ワクチンにも含まれている犬レプトスピラ感染症の種類がさらに追加された、ワクチンの種類のなかでも最も多く予防できる。

費用は8000~10000円

料金は混合ワクチンの種類や地域、病院によっても異なってきますが、おおよそ5000~10000です。かかりつけの動物病院に確認してみて下さい。

ワクチンは必ずしも安全というわけではありません。そもそもワクチンというのは、その病原体を弱めたりしたものです。これを接種をするということは、この病原体(異物)を体内に入れるということです。なので接種後、副作用である食欲の低下や嘔吐、下痢などの体調不良になることもあります。また、ワクチンに対してアレルギー反応を起こすこともあります。接種後は散歩などは控えて、1時間~半日くらいはよく様子をみてあげてください。何か異常があった場合は、かかりつけの動物病院へ電話をするなどの対応を取ってください。混合ワクチンを接種する際は、体調の良い日を選びましょう。

 

【ワクチン接種によるアレルギー反応】

アナフィラキシーショックといいます。これは、体内に異物や薬物に含まれている抗原が侵入することによって起こるアレルギー反応です。

症状は、よだれ、嘔吐、呼吸の低下、痙攣などがあり、治療が遅くなると死亡する恐れもあります。ワクチン接種によるアレルギー反応の場合は接種後、数分~1時間以内に症状が現れることが多いです。

予防できる病気について

混合ワクチンの接種によって予防できる病気はどのようなものがあるのでしょうか?また、その病気についても解説していきます。

 

犬の風邪ともいわれているケンネルコフ。このウイルスは、口や目、鼻から犬の体内へ侵入し、気管やリンパ節、扁桃などで増殖していきます。症状は、高熱や咳、鼻水などの風邪のような症状が現れます。細菌による二次感染が起こると重症化となります。

  • 犬ジステンパーウイルス感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬アデノウイルスⅡ型感染症
  • 犬パラインフルエンザウイルス

 

犬の腸炎。このウイルスは感染した犬の便などの排泄物や嘔吐物に接触した犬の口から体内へ侵入し、リンパ節や扁桃で増殖していきます。さらに、腸管や骨髄でもウイルスの増殖をします。症状は、下痢や嘔吐、白血球数の減少などを起こします。

特に犬パルボウイルス感染症に感染した場合、重症化になるまでの期間が非常に短いため、死亡率が高いウイルスです。

  • 犬パルボウイルス感染症
  • 犬コロナウイルス感染症

 

犬のレプトスピラ感染症。このウイルスは、人間にもうつる人畜共通感染症です。ネズミなどの尿に汚染された土壌や水を飲んだりすると感染します(口や皮膚からの感染)。症状は、さまざまですが、黄疸や腎障害を引き起こします。九州地方などの温暖な地域での感染が多くみられます。

  • 犬のレプトスピラ感染症(コペンハーゲニー、カニコーラ、ヘブドマディス、オータムナリス、オーストラリスなど)

混合ワクチンの選び方

混合ワクチンは一度の接種で、2種~11種もの伝染病の病気の予防ができます。では、実際にどのように選んでいけば良いのでしょうか?

 

体質(アレルギーなど)・年齢・持病の有無。

 

温暖な地域の場合は、野ネズミからの感染が原因であるレプトスピラ症が心配されますので、レプトスピラ症が予防できる7種以上の混合ワクチンの接種をおすすめします。また、アウトドア(山や川)などにも一緒に連れていく場合も同様です。

 

上記のような選び方でも迷う!!という方や犬を飼うのが初めての方は、かかりつけの地域の動物病院の獣医師と相談して決めていくのが望ましいと思います。理由は、もし、その地域で伝染病が報告されていた場合などでも、しっかり把握されているからです。また、普段の犬との行動範囲(ドッグラン、ペットホテル、美容院、散歩)なども伝えると、より良い混合ワクチンの選択ができるかと思います。

まとめ

いかがでしたか?ワクチンの種類によっても予防できる病気が異なる事、また、住んでいる地域によっても予防内容が異なります。また、混合ワクチンの接種は飼い主の義務ではなく任意ですが、混合ワクチンの接種によって予防することで、もし、伝染病に感染した場合でも重症化を防ぐことができますので、一緒によくお出掛けに行く方やペットホテル、美容院、散歩に連れていく方などはぜひ、混合ワクチンの接種をおこなってください。