獣医師が解説!チワワにかかりやすい病気ってどんなものがあるの? Vol.4

尿石症

どの犬種にもおこる可能性はありますが、チワワはこの病気がおこりやすい犬種の一つと考えられています。
何度も繰り返しおこすことがあります。

病気の定義

尿路である腎臓、尿管、膀胱および尿道のどこかに結石が形成された状態を尿石症と呼び、90%以上は膀胱と尿道に発生します。
リン酸アンモニウム・マグネシウム、シュウ酸カルシウムなどがよくみる結石ですが、他にも様々な種類の結石があります。

症状

以下のような症状がみられたら注意が必要です。

  • 頻尿(しょっちゅうおしっこに行きたがる)
  • 血尿(おしっこが赤色になったり、赤いものが混ざったりする
  • お腹を痛がるそぶりがある
  • お腹のあたりを気にしてやたら舐める
  • おしっこの体勢をとるのに、おしっこがでてこない

診断

尿検査、超音波検査、レントゲン検査などで石の有無、種類、存在位置を確認していきます。
ただし、結石の種類によっては、レントゲンに写らないものもあるので注意が必要です。

治療

結石の大きさ、種類によって、内科的治療か外科的治療どちらにするか選択されます。
内科的治療の場合は、食事療法で、結石の溶解を試みます。

ポイント

結石症は、膀胱炎を伴うことも多く、場合によっては、発熱や食欲が落ちてしますこともあります。
また、結石がつまって尿が完全に出ない状態は、急性腎不全をおこし非常に危険ですし、膀胱破裂という緊急事態もおこりうるため、動物病院に駆け込んでください。

肛門嚢炎

犬の肛門周囲の疾患で最も発生率が高く、どのような年齢でもおこる可能性があります。
チワワを含む小型犬での発生が多いです。

病気の定義

肛門嚢という肛門の両脇にある分泌腺が炎症を起こした状態を肛門嚢炎といいます。
この肛門嚢は、イタチやスカンクが悪臭を放つ分泌腺として有名ですが、実は犬にも存在して、便を排泄する際に、一緒にこの肛門嚢の分泌物も排泄されます。

症状

以下のような症状がみられたら注意が必要です。

  • お尻を地面にこすりつけるような動作(単に肛門嚢の分泌物がたまっていてもこの動作はみられることがあります)
  • 自分の尾をぐるぐると追いかける動作
  • 便の体勢を何度もとる動作
  • 肛門の周りから膿や出血がみられる
  • 悪臭が漂う

診断

獣医師による病歴確認と、指での触診にて診断されます。

治療

まず、肛門嚢の分泌物をきれいに絞り出し、症状によって、抗生剤やステロイドの外用薬あるいは内服薬が使用されます。
重度の場合や、再発を繰り返す場合は、外科的に肛門嚢を摘出する手術が実施されることもあります。

ポイント

肛門嚢分泌物は個体によって溜まり具合は異なりますが、定期的に、シャンプーする際などに肛門嚢分泌物を絞り出してあげましょう。
自分でするのが難しい場合は、動物病院やトリミングに連れて行ってあげるとよいですね。