犬の血液検査って何するの?結果の見方と料金について


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犬の血液検査とは?

犬はどこか体調が優れなくても、言葉で私たちに伝えることはできません。

また、我慢できなくなるギリギリまで、元気なふりをします。

そのため、私たちが元気そうに見える愛犬の体の声を聞いてあげる必要があります。

犬も人間同様、体のどこかに不調があるときには、

  • 血液
  • 尿
  • 大便

のいずれかに異常が現れます。

愛犬の体調が悪く、病院に連れて行ったときに血液検査することはもちろんですが、定期的に健康管理のために血液検査をすることも大切なことになります。

特に、シニアになってからは半年から1年に1回の頻度で検査することをおすすめします。

犬の血液検査 結果の見方

犬の血液検査には2種類あり、赤血球や白血球、血小板などの血液の中にある固体成分を調べる検査をCBC検査と呼び、更に細かい項目に分けて調べる検査を生化学検査といいます。

生化学検査では主に、ピンポイント式に特定の臓器が、正常に働いているかなどを知る目安の検査になります。

そのため、CBC検査と共に、検査する臓器によって組み合わせて生化学検査が行われることが多いです。

また、フィラリアやバベシア原虫の有無のためにも血液検査が行われます。

それでは、動物病院の検診で調べる主な血液検査の結果の見方を見ていきましょう。

白血球数…6000〜17000個/uL

赤血球容積…38.3〜56.5%

黄疸指数…0〜3

血小板数…143000〜448000個/uL

総蛋白…5.3〜7.3g/dl

アルブミン(BCG法)…2.5〜3.5g/dl

A/G…0.7〜1.2

AST(G0T)…18〜53U/L

ALT(GPT)…20〜109U/L

ALP…47〜237U/L

r-GT…1〜7U/L

リパーゼ…22〜158U/L

クレアチン…0.5〜1.6mg/dl

尿素窒素…9〜31mg/dl

血清血糖…72〜96mg/dl

TG(中性脂肪)…18〜90mg/dl

総コレステロール…115〜318mg/dl

カルシウム…9.1〜11.3mg/dl

無機リン…1.9〜5.1mg/dl

T4…0.5〜2.8ug/dl

遊離T4…0.7〜3.2ng/ml

これらが血液検査でわかる主な項目の結果になります。

それぞれの数値が正常値になりますので、これに大きく外れた場合、それぞれの異常値に対しての精密検査をしていくようになります。

犬の血液検査 項目について

犬の血液検査の結果の数値についてご紹介しました。

続いて、各項目の検査で何がわかるかをご紹介していきます。

白血球数からわかること

細菌感染の有無、炎症、慢性的な炎症生疾患、アレルギーなどで白血球は増加します。

ウィルスなどの感染症や抗生剤の投与で一次的な軽度の減少が見られることがあり、血液疾患があると著しく低下することがあります。

赤血球容積からわかること

血液の中に存在する赤血球の割合を示しています。

赤血球が多すぎると多血症や脱水(血液濃縮)が疑われ、少ない場合、貧血が考えられます。

黄疸指数からわかること

血小の黄色みを数値にしたもので、おおよその血中ビリルビン濃度を見ることがきます。

肝疾患や溶血性貧血があると数値が上昇します。

血小板数からわかること

血小板は止血に関わる働きをします。

低下していると出血傾向が出たり、紫斑が体表に現れることがあります。

過剰に増加する場合、血栓ができることもあります。

総蛋白からわかること

肝・腎機能、栄養状態がわかります。

肝・腎疾患、多発性骨髄腫、感染症、栄養障害などで異常値を示します。

アルブミン(BCG法)からわかること

総蛋白を構成する蛋白の1つになり、肝臓で合成され、腎臓でろ過されます。

肝疾患、栄養不良で数値は低下し、脱水状態で数値は上昇します。

A/Gからわかること

総蛋白を構成するアルブミンとグロブリンの比になります。

慢性炎症、肝疾患、ネフローゼ症候群などで比の値が低下します。

AST(G0T)からわかること

肝臓、心臓、骨格筋に含まれる酵素で、特に肝臓に多く含まれています。

肝臓、心疾患などで上昇します。

ALT(GPT)からわかること

同じく肝臓に多く含まれている酵素で、肝疾患の罹患の有力な指標になります。

また、AST(GOT)同様、心疾患や骨格筋の病気の指標にもなります。

ALPからわかること

エネルギー代謝に関わる酵素の1つになります。

特に胆道系に多く含まれています。

肝胆道系の疾患があると上昇します。

r-GTからわかること

胆管毛の疾患の指標になります。

胆汁うっ滞性肝障害、肝壊死、胆管閉塞、肝硬変など、種々の肝障害で上昇が見られます

リパーゼでわかること

主に膵臓に由来するもので、膵炎のほか、重篤な胃腸炎や腎不全などがあるときにもこの数値が上昇します。

クレアチンでわかること

タンパク質が分解された時にできる物質がクレアチンになります。

腎臓でろ過されて尿として排泄されます。

腎機能が低下していると、血液中のクレアチン濃度が上昇します。

尿素窒素でわかること

血液中の尿素領になります。

腎不全、やけど、消化管出血や高タンパク食摂取、脱水で上昇します。

血清血糖でわかること

血液中のブドウ糖を示し、脳や筋肉のエネルギー源となります。

主に、糖尿病になっている時に上昇します。

また、一時的な恐怖や緊張、興奮でも上昇することがあります。

TG(中性脂肪)でわかること

エネルギーの貯蔵・運搬に関係しています。

肥満や糖尿病、甲状腺機能低下症、肝疾患で高値になり、甲状腺機能亢進症、アジソン、肝硬変などで低値になります。

総コレステロールでわかること

細胞膜、血管壁の構成、ホルモンや胆汁酸を作る材料になるのが、総コレステロールです。

糖尿病や甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群などで数値が上昇し、肝障害や甲状腺機能亢進症で数値が低下します。

カルシウムでわかること

骨代謝、筋収縮、血液凝固に必須な物質になります。

ビタミンD欠乏や腎不全などで数値が低下し、多発性骨髄腫やビタミンD過剰の場合、上昇します。

無機リンでわかること

カルシウム調整ホルモンの影響を強く受けて代謝されます。

腎不全、甲状腺機能亢進症などの病気で数値が上昇し、ビタミンD欠乏症、呼吸不良症候群などで数値が低下します。

T4でわかること

甲状腺ホルモンの1つになります。

甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症が疑われる時、診断に使われる数値です。

遊離T4でわかること

蛋白に結合していないT4になり、T4と組み合わせて検査することで、甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症の診断をします。

犬の血液検査 料金について

こうして見ていくと、血液1つでいろんなことが調べられることがわかりますね。

では実際、血液検査を受ける費用はいくらくらいかかるのでしょうか。

血液検査の料金は、病院や調べる項目によって、変わってきます。

一般的なスクリーニングとして、だいたい1000〜2000円

生化学検査がだいたい4000〜5000円

が目安になります。

ただ大半の病院では、このスクリーニングと生化学検査をセットで行うことが多く、およそ5000〜8000円くらいトータル的にかかります。

また、調べる項目が増えれば増えるほど料金も高くなります。

まとめ

愛犬の調子が悪い時に病院に連れていくのはもちろんですが、犬は体調が悪くても限界まで我慢する傾向があります。

何事も早期発見、早期治療が長生きの秘訣になります。

年に1度は血液検査を含めた健康診断をおすすめします。

また、愛犬の健康な時の数値を知っておくことで、異常値にも即座に気づくことができるようになります。