マンチェスターテリアの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

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マンチェスターテリアの基本情報

マンチェスターテリアはイギリス・イングランドを原産とする中型犬です。
テリアとは思えない華奢なボディと光沢のある被毛をもち、「ジェントルマンズ・テリア」とも呼ばれています。
国内では「マンチェスターテリア」として販売されていても、そのほとんどが「トイ・マンチェスターテリア」であることが多く、マンチェスターテリアは希少な犬種として扱われています。

マンチェスターテリアの歴史

マンチェスターテリアの歴史
~ルーツ~

マンチェスターテリアは、1800年頃イギリスのマンチャスターで流行していた「ネズミ殺しゲーム」や「ウサギ殺しゲーム」のために作出された犬種です。
古くからイギリスでネズミ捕りのために飼われてきた「ブラックアンドタンテリア」に、足の速い「ウィペット」や「グレーハウンド」などが交配させられています。

労働階級の人たちの娯楽として人気を集めていた「ネズミ殺しゲーム」や「ウサギ殺しゲーム」で優秀な成績を上げたマンチェスターテリアは、「ブラックアンドタンテリア」に変わってイギリス国内で人気を博していきました。
その後、先に「ウサギ殺しゲーム」が禁止されることになりましたが、害獣駆除を目的として「ネズミ殺し」は継続され活躍していました。
何年か後になるとネズミ殺しゲームも衰退していきましたが、マンチェスターテリアの人気は落ちぶれれることなく、ペット兼ネズミ狩り用の犬として重宝されていました。

マンチェスターテリアの歴史
~人気の衰退から復活まで~

ペット兼ネズミ狩りの犬として人気を維持していきたマンチェスターテリアでしたが、1898年にエドワード7世の命によって犬の断耳が禁止されます。
マンチェスターテリアは、断耳を行わないと垂れ耳が異常に長く不恰好だと考えられていたため、ブリーダーが減少するに伴って人気も衰えていくことになりました。
さらに第二次世界大戦によって頭数は落ち込み、戦後にはイギリス国内に11頭しか残っていませんでした。
そこで、マンチェスターテリアの人気を再び取り戻すため、愛好家たちの働きかけによって数を増やしていくことになります。
その際、断耳に頼らなくても立った耳にするため「イングリッシュトイテリア」との交配がされます。
最終的には、耳を半分立たせることに成功し、長さも短くすることができました。
現在は、イギリス国内だけでなく世界的に人気のある犬種として、世界中でペットやショードッグとして使われています。

マンチェスターテリアの特徴

  • 体重5~10kgの中型犬
  • グレーハウンドのような体型
  • 光沢のある被毛
  • 毛色はブラック&タン。稀に真っ黒も

マンチェスターテリアの特徴
~大きさや身体的特徴~

マンチェスターテリアは、体高38~41cm、体重5~10kgの中型犬に分類されています。
体重値から小型犬と表記される事もあります。
ちなみに、トイ・マンチェスターテリアのサイズは、体高25~30cm、体重2.7~3.6kgとなるので、大きさの違いは明確です。
マンチェスターテリアは、しなやかなボディを持ち、地中猟を行うテリア種の体型よりもグレーハウンドの体型に似たゆるやかなカーブを描いた体型をしています。
外見の印象通り運動神経が高く、敏捷性に優れています。
耳は、基本的には断耳は行われず垂れ耳~半立ち耳で、尻尾はサーベル形の垂れ尾です。

マンチェスターテリアの特徴
~被毛の種類や毛色~

マンチェスターテリアの被毛は、光沢のあるなめらかな毛質のスムースコートです。
毛色は、基本的にはブラック&タンのみとなりますが、ブラックの部分が多い傾向があり、稀に真っ黒の個体もいるようです。

マンチェスターテリアの性格・気質

  • 愛情深く穏やかな性質
  • 感受性が強い
  • キレイ好き
  • 小動物との接触には注意が必要

マンチェスターテリアの性格・気質
~テリアらしくないテリア~

マンチェスターテリアは、好奇心旺盛で非常に活発です。
イタズラ好きな面もあるにぎやかな犬です。
名前に「テリア」とついていますが、頑固でけんかっ早いようなテリア気質はなく、攻撃的ではなく穏やかな性質を持った犬です。
感受性が強く、見知らぬ人には心を許さない性質を持つことから、猫のような性格だとも言われています。

マンチェスターテリアの性格・気質
~初心者でも飼いやすい~

ネズミなどの小動物を狩るための犬だったこともあり、ウサギやハムスターなどの小動物には近づけないように注意しましょう。
穴を掘り起こすことが大好きな子も多いようです。
また、マンチェスターテリアは潔癖症と言われるほどキレイ好きな犬種でもあります。
しつけの面では、飼い主によく注目していて飲み込みも早いため、初心者でも飼育しやすい犬種だと言われています。

マンチェスターテリアの飼い方・しつけ

マンチェスターテリアの飼い方①
~飼育環境~

マンチェスターテリアは、保温性がない体を持ち夏以外の季節は寒がります。
屋外飼育には向いていないため、室内で飼育するようにして暖かい寝床を準備してあげましょう。
また、外出させる時には犬服を着せてあげるなどして防寒対策をしてあげましょう。

マンチェスターテリアは、飼い主や家族の側で寛ぐことが大好きです。
安心して過ごせる快適な環境を整えてあげましょう。
キレイ好きな性格でもあるので、こまめに飼育環境をきれいに掃除してあげるのも良いでしょう。

マンチェスターテリアの飼い方②
~散歩や運動~

活発な犬種ではありますが、体がそれほど大きいわけでもないので運動量もそれほど多く必要ありません。
それでも、健康管理や社会化のためにも毎日の散歩には連れて行ってあげましょう。
1日2回30分以上を目安に連れて行ってあげると良いでしょう。

散歩中に小動物を見つけると追いかけてしまうこともあるため、リードを離さないよう注意してください。
また、ドッグランで自由に遊ばせてあげるのも良いでしょう。

マンチェスターテリアのしつけ

マンチェスターテリアは、飼い主によく注目し尽くそうします。
そのため初心者にもしつけやすい犬種だと言われているので、しつけにそれほど苦労することはないでしょう。
とは言っても、しっかり向き合ってしつけていかなければ他の犬種同様、わがままな犬種になってしまいます。

マンチェスターテリアは、感受性が強く繊細な面も持っているので、厳しいしつけには向いていません。
時には叱ることも必要ですが、基本的には「褒めるしつけ」で、成功例を増やして褒める機会を作ってあげながら伸ばしていきましょう。
遊びの中に指示を取り込みながらしつけていくのも良いでしょう。

マンチェスターテリアのしつけ①
~留守番は苦手…。留守番上手にするために~

マンチェスターテリアは飼い主に対する依存性がやや強い傾向にあり、分離不安になってしまうこともあります。
そうならないためには子犬の頃から、家族以外の人や犬などと接する機会を設けて社会性を育ててあげることが大切です。

そういった性質から、留守番は得意ではありません。
しかし四六時中一緒にいるわけにもいきませんよね。
マンチェスターテリアにとっても、一緒にいられない時のストレスが普通より溜まりやすくなってしまうため良くありません。
家族が在宅している時でもサークルやケージ内で過ごす時間を作って、一人で過ごすことに子犬のころから慣れさせておきましょう。

マンチェスターテリアのお手入れ

マンチェスターテリアのお手入れ①
~抜け毛は多い?日々のお手入れ~

マンチェスターテリアは、短毛なので抜け毛が少ないと思われがちですが、抜け毛は少ないとは言えません。
それでも毛が短い分お手入れは簡単なので、こまめにお手入れしてあげましょう。
何もお手入れしないままでいると、抜け毛やフケによって皮膚環境が汚染され皮膚疾患を起こしてしまうことになります。
ブラッシングは、マッサージ効果も期待できる他、犬とのコミュニケーションの時間としても大切です。
短毛のマンチェスターテリアには、ラバーブラシや獣毛ブラシを使って週に数回ブラシをかけてあげましょう。
汚れが気になるときなどには、蒸しタオルで体を拭いてあげるだけでも十分ですが、キレイ好きなマンチェスターテリアのためにも月1回を目安にシャンプーをして抜け毛を落としてあげると良いでしょう。

マンチェスターテリアのお手入れ②
~全身ケアもしっかりと~

見て分かる通り、マンチェスターテリアは短毛なのでトリミングは必要ありません。
しかし、爪切りや耳掃除、肛門腺絞り、歯磨きといった全身ケアは必要です。
これらのケアを自宅でできるようにしておくと費用もかからず良いでしょう。
ただし、肛門腺絞りやマンチェスターテリアの黒い爪を切るのには、コツが必要となります。
ご自分でできない場合には、トリミングサロンや動物病院にお願いすると良いでしょう。

マンチェスターテリアの注意する病気

マンチェスターテリアの寿命は、だいたい14~16歳と言われています。
遺伝疾患として緑内障と血友病がありましたが、現在は安定したブリーディングが行われているため少なくなっているようです。

マンチェスターテリアの注意する病気①
~水晶体脱臼~

水晶体脱臼とは先天的な原因で、眼球のレンズに相当する「水晶体」が本来の位置からずれてしまう病気のことです。最悪の場合には失明に至ってしまう可能性もあります。
瞳孔の一部の水晶体が欠けていたり水晶体が小刻みに揺れるなど肉眼で確認することもできますが、しきりに目を気にする仕草を見せることもあります。
軽症であれば点眼治療を行いますが、重症になると手術が必要となり場合によっては水晶体を摘出することもあります。
予防することができない病気なので、異常を感じたらすぐに動物病院に診察を受けるようにしましょう。

マンチェスターテリアの注意する病気②
~骨折~

マンチェスターテリアの手足は長く細いため、筋肉や骨が成長段階にあるうちに激しい運動をすると骨折してしまうことがあります。
犬が骨折している時の症状には、痛み・腫れ・熱を持つ・内出血・変形などが見られ、骨折部位によってそれぞれの症状が伴います。
それらの症状が見られたら、添え木などの応急処置を行うかすぐに動物病院で診てもらいましょう。
激しい運動や高いジャンプなどは避け予防していきましょう。

マンチェスターテリアの注意する病気③
~椎間板ヘルニア~

激しい運動や肥満によって、姿勢や動きを支える椎間板への負担となり損傷して起こる病気です。
椎間板ヘルニアになると、神経麻痺となり足を引きずるといった症状から重症になると自力で立ち上がれなくなることや半身不随などになります。
軽症であれば、投薬治療と安静にすることで症状が改善されることがありますが、症状が重い場合には、手術が必要となり手術後には長期的なリハビリ治療が必要となります。
肥満になることで椎間板への負担がかかりやすくなるため肥満を予防すること、また滑りやすいフローリングに絨毯を敷いたり滑り止めマットを使う、段差にはスロープを取り付けるなどして予防していきましょう。

マンチェスターテリアの子犬を迎えるには

マンチェスターテリアを飼いたいと思っても、国内のジャパンケネルクラブの登録数に載っていないほどの希少犬種のため、残念ながらマンチェスターテリアを探すのは簡単なことではありません。
国内でのブリーダーを探すことも難しいため、輸入することを検討しなければなりません。
個人輸入をするには複雑な手続きが必要となり、費用も高額となるでしょう。
事前に手続きの流れや費用などについて下調べしておきましょう。
また、ペットショップなどで代行輸入をしていることもあるため、相談してみても良いでしょう。

マンチェスターテリアを迎えるその他の手段として、JKCなどが開催しているドッグショーでマンチェスター・テリアの購入方法について情報を集めるのもよいでしょう。
マンチェスターテリアの出陳自体があるかどうか分かりませんが、トイマンチェスターテリアのオーナーさんに相談してみるのも良いでしょう。

マンチェスターテリアについて さいごに

ジャパンケネルクラブへの登録数は、トイマンチェスターテリアが近年では毎年100頭前後あるのに対し、マンチェスターテリアは2000年を最後に登録頭数に載っていません。
実際にこの犬種に会ったことがあるという人は極めて少ないでしょう。
マンチェスターテリアは明るくて周りを和ませてくれる性格や、飼いやすさの面でも魅力的な犬種です。
子犬を探すには時間や費用がかかりますが、最高の出会いとなることは間違いないでしょう。