犬の大腸炎の原因と症状と治療法やについて


チワワ,大腸炎

犬の大腸炎とは?

大腸炎とは、簡単にいうと何らかの原因によって大腸に炎症が起こり、様々な症状が起こる消化器系疾患です。小腸にの炎症が大腸に波及する場合も多いです。

大腸の働きとは?

大腸とはどのような働きがあるのでしょうか。
腸には、大きく分けて小腸と大腸炎がありますが、細かく分けると小腸や大腸のなかでも種類があります。大腸は、盲腸・結腸・直腸から形成されています。
大腸の主な働きは、便を作ったり、電解質の吸収をしたり、便を一時的に溜めて置いたりする働きをしています。また、蠕動運動といって、直腸に便がいっぱいになるとその刺激によって便を排泄したくなる働きもあります。そして蠕動運動が起こると腸や腹部の筋肉が収縮し、肛門の筋肉が開くことで便が排泄される仕組みになっています。

このような大腸の働きが正常に起こることによって、健康を保つことができますが、何らかの原因によって大腸に炎症が起こると大腸炎となり、様々な障害が現れるようになります。

犬の大腸炎の原因

大腸炎の原因はとても様々です。大腸炎を起こす原因を挙げて説明していきます。

ウィルス感染

ウィルス感染が原因で起こる代表的な病気は、犬パルボウィルス感染症です。パルボウィルスに感染することで、大腸炎は引き起こされます。

主な症状は、嘔吐や下痢、血便、発熱、元気や食欲がなくなりぐったりしてしまいます。進行すると、脱水や栄養不良によって衰弱し、死に至ることもあります。

パルボウィルスは、感染している犬の便から排出され、とても感染力の強いウィルスです。子犬間で感染することが多く、免疫力がまだ弱い子犬はすぐに感染してしまい、大腸炎も引き起こします。

パルボウィルス感染症が大腸炎を引き起こすウィルスの主な原因となりますが、大腸炎を引き起こすウィルスには、他にも犬ジステンパーや犬コロナウィルス感染症、犬伝染性肝炎なども下痢を伴う症状が出てくるため、大腸炎になる可能性は十分あります。

しかし、このようなウィルスによる感染症は、混合ワクチンで予防できるためしっかりワクチンを打つことをおすすめします。

細菌感染

細菌感染が原因でも大腸炎を引き起こします。細菌にもさまざまな種類があります。その中でも、下痢の症状を伴うものとして、サルモネラ菌やキャンピロバクターなどがあります。もちろん、細菌は数が多すぎて原因となる細菌が分からない場合も多くあります。このような、細菌感染をしてしまうことによって下痢などの消化器症状が引き起こされて、大腸に炎症を起こすことも少なくはありません。

食餌

食餌が原因で大腸炎になってしまうこともあります。いつも食べている食餌内容を変更したりすると、体に合わなかった場合に下痢や嘔吐などの消化器症状がみられることがあります。例えば、ドライフードを長年食べていたけれど、缶詰などのウェットフードに変えたというケースや、いつもはおやつを与えないが与えてから下痢を引き起こすようになってしまったというケース、また、傷んでいた食餌を与えたというようなケースがあります。食物アレルギーを起こした場合も消化器に症状が出ることもあります。このようなケースで原因が分からずそのまま変更した食餌を与え続けることによって下痢などの症状も悪化しそのまま大腸炎を起こしてしまうこともあります。

内部寄生虫

内部寄生虫とは、体の中に寄生することによって体に障害を引き起こしてしまいます。内部寄生虫にも様々な種類の寄生虫がおり、その寄生する場所も異なってきます。大腸炎を引き起こす可能性のある内部寄生虫は、大腸に寄生する鞭虫という種類のものです。鞭虫とは、体の前端は細く後端が太い細長い体をしており、成虫は盲腸の粘膜内に入り込んで吸血します。重度の場合は小腸にも寄生することもあり、下痢が長期間続きます。また、小腸に寄生する内部寄生虫には、回虫、鉤虫、糞線虫、瓜実条虫、コクシジウム、ジアルジアという種類のものがあります。これらの寄生虫が小腸に寄生した場合には、重症化すると大腸にも影響を及ぼして、小腸・大腸ともに炎症を引き起こすことになることがあります。

ストレス

人は、ストレスが原因で胃腸炎になることがよくあります。犬も人と同じで、ストレスによって消化器に影響を及ぼすことがあります。環境の変化などに敏感な犬や、神経質な性格の犬によく見られる原因です。引っ越しや、家族が増えた、普段行きなれていないところに連れて行ったなどの後に起こる下痢などの症状はストレスが原因の可能性があります。

犬の大腸炎の症状

大腸炎の主な症状は、下痢です。

下痢には、小腸のトラブルで起こる下痢と、大腸のトラブルで起こる下痢とではそれぞれの特徴があります。大腸炎を引き起こしている場合は、大腸性の下痢ということになりますので、どのような特徴の下痢が出るのでしょうか。

大腸性の下痢は1回あたりの量が少なく、回数が多いというのが特徴です。何度も排便姿勢を取る「しぶり」が見られ、その下痢便の中に粘液が混ざることもあります。また、重症化すると脱水や血便がみられることもあります。大腸から出血している場合には、血液がすぐに糞便中に出てくるため、赤色の血便となります。

脱水が進むと、腎臓をはじめとする他の臓器にも悪影響を及ぼし、危険な状態になることもあります。下痢でも、水溶性の激しい下痢には特に注意が必要です。

下痢の他にも、嘔吐や元気・食欲がなくなるという症状がみられることもあります。そして、小腸で炎症が起きていてそれが波及して大腸炎になることもありますので、その場合は小腸性の下痢もみられることもあります。

犬が大腸炎になったときの治療法

大腸炎の基本的な治療は、腸の粘膜を保護するような薬を投与したり、下痢止めを使用したりします。また、脱水が起こっていれば輸液を行います。そして、腸を休ませるために半日から1日ほど絶食をさせることもあります。

ただし、その原因によっても使う薬や治療法は変わってきます。状態がひどければ、入院することもあります。

犬が大腸炎になったときのホームケア

大腸炎と診断されてからできるホームケアはどのようなことがあるのか挙げていきます。

肛門、お尻周りを清潔に保つ

大腸炎の主な症状は下痢なので、お尻が汚れてしまいがちです。そのまま放っておくと肛門周りの皮膚がただれたり、お尻の毛がカピカピになってしまったりしてより不潔な状態になってしまいます。それを防ぐために、下痢をしてしまった後は、ぬるま湯で綺麗にやさしく拭いてあげたり、拭いた後に水分を拭き取り油分のある軟膏やオイルで皮膚を保護したりして清潔にしてあげましょう。

獣医師の指示に従う

動物病院で診てもらうと、内服薬の処方や、絶食しましょうという指示があるかと思います。その指示にしっかり従い、内服薬は自己判断でやめないようにしましょう。

便の観察

便の観察はとても大切です。量や色、形をしっかり確認しておくことで少しの変化があった場合や、悪化するようであればもう一度診察を受けましょう。

消毒

細菌感染やウィルス感染、寄生虫による原因の場合は、便から他の犬や人に移ることもあるので、便の処置をした後は、しっかり消毒をしましょう。

まとめ

大腸炎は、主に下痢が症状として現れます。中には、死にいたる大変な病気になっている場合もあるため、愛犬の状態や便をしっかり観察して、ただの下痢だと思わずに動物病院で診てもらうことをおすすめします。

軽い大腸炎だったとしても、その後のホームケアをしっかりしてあげることで、重症化や二次感染を防ぐことができます。